クールビューティーでホットな上司
その人は、ずいぶん年下で入社してきた時は女史たちがざわめいたナイスガイです。しかも優秀でホットなハートの持ち主。
他地区所属だったので、稀に出張されてきた時に見かける程度で同席したこともなく勝手に違う世界の人…という感覚でいたんです。
ところが、ある時の人事異動で直属の上司となり緊張する事この上ない状況でした。ご自身が優秀なだけに仕事には厳しく、ひと睨みで…たった一言で背筋が伸びる感じです。少しでも役に立てたらと思うしかなく、自分にできることを淡々とこなしてきました。
もう何年も前、私自身が入院手術をすることになり、明日から病欠をいただくというタイミングの退社時でした。
少し離れたところから背中越しに掛かった声。
「戻ってきてくれなきゃダメですよ」
振り返ってお辞儀をしつつ、
私が涙目になったのには気づかれなかったらいいなと思うのです。
戻れる場所があるって
本当に
ありがたい
無事に職場復帰でき、仲間に支えられながら日常に戻れました。
今から数年前にはクールビューティー上司の元から離れて…今回またも戻ることになりました。
古巣に帰るようでいて、環境も事情も人も変動が多くなった社内では、そろそろお役御免の戦力外通告かも知れないと密かに覚悟しています。
昨日、久しぶりにクールビューティー上司と話をすることができ
「今まで通りのことができていれば
問題ないですよ」
また泣きそうなんですけど。
このホットな言葉がけは彼の武器でしょうか。
もう少し
行けるところまで
行ってみよう
もう何度目かの覚悟を
再認識したのです。