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映画を観た「チャーリー」

2022年に作られたインドの映画。
ダンスシーンはないが音楽は豊富。そして本国ではインターバルが挟まれる長編作だ。とはいえ、164分と、インド映画のわりには短めか。たまたまWOWOWを流していたら始まったのがインド映画で、興味をそそられたのでそのまま視聴した。うー。序盤もっとまじめに観ておくんだった。

子犬が走っている。ナレーションで「自由だ」、とか何とか心の声を語っていたので恐らくイヤなところから逃げ出してきたのだろう。市場で魚を盗み食いし、市場の隅に固まってある氷の塊?残雪?に身を転がせて喜ぶ。束の間、自由を満喫して幸せそうだ。

このラブラドールレトリーバーのワンコも主人公なのだけど、人間の主人公は「ダルマ」というひげもじゃの、短気でタバコばっか吸っている独身男性(独り暮らし)だ。
ダルマが仕方なしにワンコの世話をすることになるが、日が経つうちに情が湧いて自分がワンコの飼い主になることを決意する。ダルマは喜劇王チャップリンとタバコとアルコール(ビール?)を好んでおり、ワンコもチャップリンの映画を好んで観ていそうだし(と、思ったのかはわからないが)「チャーリー」と名付ける。

インターバル前の前半はチャーリーを飼うまでのドタバタコメディで、チャーリーを通しダルマにも少しずつ人に対する優しさが芽生える。チャーリーはダルマが煙草を吸うのを止めさせようとし、ダルマの健康や全てに気を配っているかのようだ。
後半はチャーリーに雪を見せようとダルマが奮闘する。

前半と後半では印象が大きく異なる。チャーリーの賢さ、健気さ、可愛さがたまらない。後半のダルマは人が変わったように新しい世界に飛び込む。人と出会い、チャレンジし、相談し、切り開く。チャーリーとダルマの愛情の深さに純粋に惹かれる。

実際、この映画の公開後ラブラドールレトリーバーを飼いたい人が続出したらしい。そもそもこの映画では、近親交配や犬に対して虐待を繰り返すなど、ブリーダーの非道な行いから始まるストーリーが描かれている。需要があるほどに悪徳ブリーダー暗躍の可能性もあるため、専門家などから「簡単な気持ちでペットを飼おうとするんじゃないよ!」と問題視されることになったようだ。そりゃそうだ。

ただのワンコと人間との愛情物語だけではない深いものがあった。あと、近所の小学生ガールとか、動物愛護レディなど、インドの女性はかわいくて美しい。

再度WOWOWで放送されるなら、今度はじっくり観賞したいと思う映画だった。


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