映画を観た「紙の月」
宮沢りえさんが、勤務先の銀行でお金を着服するさまを観たくなって何度目かの鑑賞。
池松壮亮とりえさんの絡みのシーンは見たくないので全部飛ばす🙄
原作を読んだことはなく、特に好きな映画というわけではないのだけれど、あの宮沢さんが横領事件を起こすのですよ、観たくなるでしょう、という訳で数年に一度観てしまう作品なのだ。「誰も知らない」もなぜかわからないけれど無性に観たくなって数年に一度鑑賞する。
さて、りえさんのご主人役は田辺誠一さん。そう画伯だ。
エリートサラリーマンのようで、上海支店への異動が決まり喜んでいる。が、りえさんはある顧客の孫である大学生にうつつを抜かしていて、画伯に単身赴任して欲しいなんて言っちゃうのだ。「私にだって、私じゃないとダメな仕事があるのよ」なんて強気に言っちゃうのだ。
本筋と並行してりえさんの学生時代が描かれる。
ミッション系の私立中に通っていたらしきりえさんは、学校で行う慈善活動にまじめに取り組む。恵まれない国の子どもたちに、自分のお小遣いの中からできる範囲で寄付してね、という活動に、最終的に父親の財布から勝手にお金を抜いて寄付してしまう。そしてそれを悪と捉えていないのだ。なんなら先生に向かって何が悪いのか、と反発する勢いなのだ。
そして今は、不倫相手の大学生(池松壮亮)が学費を捻出できず退学するしかないとか何とか言っているのを聞いて職場から大金を横領しちゃうのだ。なんじゃそら。他にも、大学内のパソコンが古くて使えねえ、なんて言ったらパソコン買ってあげちゃうのだ。チラッと見たけどiMacだったんじゃない?ひどいよ。人のお金だよ。何よりオシャレなお部屋まで用意してあげちゃうんだからどんなセレブだよ。りえさんじゃなかったら正気で見てられない話だよ。まったく。
結局りえさんは施したい人なのね。施して優位に立ちたいというか。壮亮は壮亮で、同じ年代の彼女作ってりえさんの用意してくれたマンションに入れちゃうし。
そりゃそうだよ、りえさん。お金でつながってる相手なんてそんなもんよ。画伯大事にしなよ。そりゃ相手が画伯だからそんな風に思うのかもしれないけどさ。
これ、りえさんに本当の意味でのお友だちがいたらこんなことにならなかったんじゃないかと思うんだよね。普段から自分の考えや行動を見たり聞いたりしてくれる信頼できる友人がいたらりえさんの考え方も違ったものになっただろうに。
原作を読んでいないから本当のところはわからないけれど、まじめな人でもひょんなことから落とし穴にハマっちゃう的な、日常の裏側の世界みたいなものを描いている映画なのかもしれないけれど、個人的には、ひとりでも構わないから信頼できる友人は持つべきだな、と感じた今回の鑑賞だった。
あ、あとりえさん呼びしてごめんね。役だってわかってるからね😣