楽観主義者が、よく生きる仕組み
📖 文献情報 と 抄録和訳
楽観主義とポジティブな健康アウトカム
[レビュー概要]
■ 楽観主義 / 悲観主義と健康アウトカムの関連図
🌱 So What?:何が面白いと感じたか?
以前、「楽観主義者はよく生きる」という、楽観主義と寿命の関連性を明らかにした研究の抄読を行った。
今回のナラティブレビューは、その仕組みに迫った論文である。
明快な関連図で示されると、その仕組みがよく理解されたように思う。
ところで、そもそもの話なのだが『楽観主義』とは、何だろう。
(以下は、かなり主観的な話、思いが先行する話になるので注意)
極端な2つの例をあげてみる。
■ 戦時中のネコ
どこの、何の話かは忘れたが・・・。
戦争中の話で、それはそれは凄惨な戦争だった。
だが、その戦時中の中でも、ネコは普通に生活していた。
そんな話。
このネコのように、気づかない、気にしない、ということが楽観主義なのだろうか。
■ 無誤学習
「無誤学習」とは,介入初期に誤反応が出ないようにヒントや介助を十分に与え,行動が安定して遂行されるようになったら,徐々にヒントを少なくしていくことで,それらがなくても行動がスムーズに,自発的に進むようにもっていくための学習促進方法。
間違いを多くさせずに行動を修得させること。
このように、成功にフォーカスして、失敗は減らす、重視しないことが楽観主義なのだろうか。
この仕事をやっていると、心より尊敬できる患者さんがいる。
そんな患者さんたちの共通点は、『何からでも学ぶ』、『今から生長しようとしている』である。
そして、その方たちは、決してゼロよりプラスの現実からだけ、学んだり生長したりしているわけではない。
むしろ、一見マイナス(失敗)に見える現実からこそ、多くを学び、生長しているように見える。
ぼくは、楽観主義の真の姿は、『完全に生長にベット(bet, 賭ける)している』だと思っている。
その心境は、以下の言葉に凝縮されている。
どんな現実がきてもいい。
その現実が、成功だろうが、失敗だろうが、漏れなく『生長』するから。
その見地に立てれば。全てがプラスになる、いやプラスにする、というスタンス。
自分の意志で行動で力で。
そして、その舵なら100%自分の制御下。
だから、楽観主義のフィールドから、未来永劫、離れることはない。
そういう心の仕組み。
その成功も、失敗も、1つ生長をなすことに収束する。
空と海が、一本の地平線をなすように。
人生に、無誤学習は存在しない。
楽観主義というものは、成功だけをみて、失敗は無視する冷淡なものではないと思う。
その失敗を、なんらかの生長に転じていく柔術的なものだ。
運命ではなく、技術であり、知識と修錬がいるものだ。
「かわいいはつくれる✨」ならぬ、
「楽観主義はつくれる✨」と信じている。
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