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神経筋接合部の老化。この1枚の模式図を見よ!
📖 文献情報 と 抄録和訳
サルコペニア発症の神経筋学的視点:関与するシグナル伝達経路を解読する
📕Moreira-Pais, Alexandra, et al. "A neuromuscular perspective of sarcopenia pathogenesis: deciphering the signaling pathways involved." GeroScience 44.3 (2022): 1199-1213. https://doi.org/10.1007/s11357-021-00510-2
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[レビュー概要] 平均寿命の延長に伴い、サルコペニアに代表される加齢性疾患の有病率が増加している。サルコペニアは、筋力、筋肉の質または量、身体能力の低下によって定義される筋肉の状態であり、高齢者に高い有病率を示し、死亡率の上昇に関連している。サルコペニアの発症には、神経筋系が大きく関与していることが分かってきました。実際、加齢に伴う神経筋接合部(neuromuscular junction, NMJ)の機能と構造の変性は、サルコペニアを特徴づける筋力の低下、ひいては筋肉量の減少に寄与していると考えられる。このミニレビューでは、神経筋接合部の機能と維持に関わる重要なシグナル伝達経路について、サルコペニア発症に寄与する可能性のある経路に重点を置いて解説する。C末端アグリンフラグメント(CAF)や脳由来神経栄養因子(BDNF)などのバイオマーカー、アセチルコリンやカルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)などの治療標的を検索し、その臨床利用を検証するための今後の研究への道筋を示す。
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✅ 図の説明、参考文献
軸索の著しい薄化、萌芽軸索やAChRクラスターの増加、シナプス後AChRの密度低下、シナプス後装置の剥離や断片化など、神経接合部障害の古典的な形態的特徴が、老化したマウスの長趾伸筋(30ヶ月) (📕Ham, 2020 >>> doi.)および前脛骨筋(24ヶ月) (📕Valdez, 2010 >>> doi.)で観察された。
🌱 So What?:何が面白いと感じたか?
綺麗な図は、人間の脳を耕す、効果的な鍬(クワ)だ。
例えば、神経筋接合部は、肉眼で見ることはできない。
それを、今回示されたような、美しい模式図にしてくれることで、そこで何が起こっているか、想像できる。
その想像が、次の革新を生む。
例えば、今回示された個々の構成要素に対して、運動によって効果が出せる部分はどこか。
それは、運動課題によって特異的なものか。
・・・。
そこで確かに起こっている現象、構成要素を映像的に想像できることで出てくる、疑問の数々。
人の頭の中を耕す、素晴らしいワンショットの図。
そんなものを、いつか作って世に出してみたい。
自分が好きだった映画は、ストーリーで好きになったんじゃない
ワンショット見た瞬間に、「あぁ、これは素晴らしい」って、それが映画だと思っているから
宮崎駿
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