📖 文献情報 と 抄録和訳
抵抗運動によるヒト骨格筋肥大のメカニズムに関するエビデンスに基づくナラティブレビュー
[レビュー概要] 骨格筋は、身体機能と代謝の健康に重要な役割を担っている。筋は適応性の高い組織であり、レジスタンスエクササイズ(resistance exercise, RE)に反応して肥大化し、また、筋の廃用時にはREによって筋の減少が緩和される。レジスタンスエクササイズトレーニング(RET)により誘発される骨格筋の肥大は、外部変数(例えば、REプログラミング、食事、いくつかのサプリメント)と内部変数(例えば、メカノトランスダクション、リボソーム、遺伝子発現、衛星細胞活性)の産物である。
REは、筋肥大に関連する内部変数の活性化/抑制を刺激する、または、廃用による筋力低下に対抗するための最も強力な非薬理学的外部変数であることは否定できない。ここでは、外部変数がRETと筋肥大に与える影響に関する多くの研究にもかかわらず、外部刺激に対する筋肥大の程度を調節するのは、内部変数(すなわち、固有の骨格筋生物学)が支配的であると仮定している。従って、外部RE変数の変換を媒介する骨格筋由来の主要な内部変数を特定することは、健常者の骨格筋肥大の最も効果的な戦略を決定する上で極めて重要である。このような研究は、臨床集団における機能強化、機能低下の抑制、身体的移動性の促進に役立つであろう。我々は、RETによる骨格筋肥大を制御するメカニズムについて、最新のエビデンスに基づいた見解を提供する。
🌱 So What?:何が面白いと感じたか?
論理的思考のフレームワークとして、『チャンク化』と『MECE』、という考え方がある。
チャンク化 & MECEによって何が起こるか?
一度に対峙しなければならない情報量が圧倒的に少なくなる
マジカルナンバー7±2という考え方がある。
ひとが、一度に対峙できる情報量(ワーキングメモリ)は7±2個ほどであるらしい(📕Miller, 1994 >>> doi)。
僕たちは、雑然と並んだ14個には辟易としてしまう。
だが、7個ずつ梱包された、2つなら扱える。
1対2をしたあとに、1対7をするなら勝てるというわけだ。
今回の論文は、筋肥大力を規定する変数を「外部変数」と「内部変数」の大きく2つに大別した。
さらに、その下位変数としていくつかの要因を提案している。
筋肥大力という広大な海のような領域に対して、チャンク化(フォルダ化)されたFocusを徐々に下っていけば、ワーキングメモリ崩壊を起こさずに、混沌にならずに、情報が整理されてゆくだろう。
真の意味で、しっかり整理したい。
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