Ziegler Test。パーキンソン病者のすくみ足を評価
📖 文献情報 と 抄録和訳
Zieglerテストはパーキンソン病患者のすくみ足の測定に信頼性と妥当性を持つ
[背景・目的] 本研究の目的は、パーキンソン病患者におけるすくみ足(freezing of gait, FOG)の重症度を測定するためのZieglerテストの評価者間およびテストレテストの信頼性を明らかにすることであった。副次的な目的は、テストの妥当性を評価し、FOG重症度の代理指標としてのZieglerテストの持続時間を検討することであった。
[方法] 理学療法士は、パーキンソン病でFOGを有する人がZieglerテスト(手順は図を参照)を行うビデオ36本を視聴し、評価スケールを用いてFOG重症度をリアルタイムで評価した。さらに2名の研究者が12本のビデオを評価し、少なくとも1週間後に評価を繰り返した。評価者間およびテストリテストの信頼性は、クラス内相関係数(ICC)を用いて算出した。テスト・リテスト信頼性については,Bland-Altmanプロットを用いて,研究者間の一致を可視化した.Zieglerスコア、Zieglerテスト時間、すくみ時間の割合(ビデオアノテーションに基づく)の相関は、Pearson rを使用して求めた。
[結果] 24名の理学療法士が参加した。FOGの測定にZieglerテストを用いた場合、全体として良好な評価者間信頼性(ICC2,1 = 0.80; 95% CI = 0.65-0.92)と優れたテスト・リテスト(ICC3,1 = 0.91; 95% CI = 0.82-0.96)が示された。
また、スコアとすくみ時間の割合の間に高い相関(r = 0.72)があり、有効な測定法であった。Ziegler試験時間はすくみ時間の割合と中程度の相関(r = 0.67)を示し、代理的なFOG重症度指標とみなすことができる。
[結論] Zieglerテストは、理学療法士がリアルタイムで使用する場合、FOGを測定するための信頼性と妥当性のあるツールである。Zieglerテスト時間は、FOG重症度測定の代理指標として使用できるかもしれない。
[臨床意義] FOGはパーキンソン病患者の転倒や運動機能低下の大きな要因であるにもかかわらず、FOGを評価する現在のツールは、臨床の場で使用するには適切な応答性がないか、資源が多すぎるという問題があります。Zieglerテストは、信頼性が高く有効なFOGの指標であり、臨床での使用に適しており、臨床経験のレベルに関係なく理学療法士が使用することができる。
🌱 So What?:何が面白いと感じたか?
「パーキンソン病者のすくみ足の評価か。ヘェ〜、そんな評価があるんだ。Physical Therapy誌で掲載、しかもOpen Access。よし、読んでみよう!」
安易だった。
この評価指標、手順を見てもらえればわかるが、かなり大変!
少なくとも、僕はそう感じた。
理解するのにも、結構な労力を要した。
そして、この評価をするのに、とても多くの時間がかかると思う。
(それが練習にもなるという考え方もあるけれど)
臨床上の実用性、という観点からは、『?』がついたけれど、すくみ足を定量的に把握できる可能性は魅力的だ。
今後、もっと簡易化されることを願って、続編に期待したい。
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