簡易的な三次元動作解析。ビデオ+慣性計測で高精度な解析
📖 文献情報 と 抄録和訳
カメラベースの姿勢推定とIMUセンサを融合した歩行解析手法の様々な歩行状態での検証
[背景・目的] マーカレス歩行分析システムは、臨床的に有効な治療法を決定するために有用な歩行指標を測定することができる。この歩行分析システムは、広いスペース、複数のマーカー、時間の制約を必要としないが、歩行中の下肢関節の運動特性を不正確に測定してしまう。特に,足関節の角度誤差が大きい.本研究では、OpenPose(OP)によるRGBカメラベースの姿勢推定と足部の慣性計測ユニット(inertial measurement unit, IMU)センサを用いたマーカレス歩行分析法の機能を検討し、様々な歩行条件下での足関節の運動量を計測した。
[方法] 健康な若年成人男性16名が研究に参加した。歩行速度と足の進行角度を変えた4つの歩行条件下で、時間-空間パラメータと下肢関節角度を比較した。これらは、光学式モーションキャプチャ(これがGold Standard)、OPを用いたマーカーレス歩行解析法(OP)、OPとIMUを用いた提案手法(proposed method)で計測した。
[結果] OPとIMUを用いた提案手法は、4つの歩行条件において、OPと比較して足関節のピーク角の平均絶対誤差を有意に減少させることができた。
[結論] 提案手法は、臨床現場での歩行評価ツールとして、様々な歩行状態における時間-空間歩行パラメータや足関節角度を含む下肢関節角度の計測が可能であることがわかった。
🌱 So What?:何が面白いと感じたか?
ビデオ解析と慣性計測で、三次元動作解析ができる。
これが、何を意味するか。
『スマホだけで、動作解析が完結する』
アプリケーションがダンロードされていれば、それでOK。
そんな世の中が実現される日が近い、そういうことだ。
ぼくは、大学院修士、博士前半の研究において野球の動作解析を中心に活動していて、Gold Standardである光学式3次元動作解析での計測や解析は、ある程度できる。
そんなぼくが思うのだが、動作解析というのは、高度な技術力と知識を要する、とても専門的な仕事だ。
だから、専売特許的な仕事となっている。
それが、だんだんと大衆のものとなりつつある。
これまでTVでしか放映できなかったものが、YouTubeで誰もが放映できる世の中になったように。
そうなってくると、『どう計測するか』→『計測値をどう使うか』が問われる世の中になってくる。
これまで、測ること自体に価値があったものが、
測ることは誰にでもできる簡単なものになって、
その計測をどんなことに使うか、で価値が変わってくる。そんな世の中。
つまり、技術的/作業的能力より、思考的/創造的能力が問われるようになるだろう。
「じゃあ、どうすればいいんですか?」
答えは、3つある。
まずは、勉強だ。
次に、勉強だ。
最後に、勉強だ。
勉強した先に何があるのか、そんなことを考えてはいけない。
ただ、馬鹿になって、勉強する、のだ。
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