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休息活動リズム。Rest-Activity Rhythm


📖 文献情報 と 抄録和訳

加速度計で測定した安静時活動リズムの振幅と将来の健康リスクとの関連:UKバイオバンクの前向きコホート研究

📕Feng, Hongliang, et al. "Association between accelerometer-measured amplitude of rest–activity rhythm and future health risk: a prospective cohort study of the UK Biobank." The Lancet Healthy Longevity 4.5 (2023): e200-e210. https://doi.org/10.1016/S2666-7568(23)00056-9
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[背景・目的] 休息活動リズムの健康への影響は公衆衛生にとって大きな関心事であるが、その健康転帰との関連は依然として不明である。我々は、加速度計で測定した休息活動リズムの振幅と健康リスクとの関連を、英国の一般集団を対象に検討することを目的とした。

[方法] 手首装着型加速度計の有効なデータを持つ43~79歳のUK Biobank参加者の前向きコホート分析を行った。低休息活動リズム振幅を相対振幅の第1五分位値と定義し、それ以外の五分位値は休息活動リズム振幅と分類した。

✅休息活動リズムの算出方法
・たとえばM10は最も活動的な10時間の平均活動強度であり、L5は24時間のうち最も活動的でない5時間の平均活動強度とする。
・M10とL5の開始は、最も活動的な10時間または最も活動的でない5時間(平均)を含む連続した重複期間を設定するために、10時間または5時間のウィンドウを1分単位で移動させることによって特定された。
・24時間の全期間におけるM10とL5の平均値を用いて、以下の式で各個体の相対振幅値を算出した:(M10 - L5)/(M10 + L5)。
・相対振幅は0から1の範囲で、値が高いほど、1日のうちで最も活動的な時間帯と最も活動的でない時間帯の活動レベルの区別を反映している。
・値が高いほど、休息-活動リズムがより顕著であることを意味し、これは日中の活動増加、休息睡眠、またはその両方から生じる可能性がある。

対象とした転帰は、国際疾病分類第10版コードを用いて定義され、がん、心血管疾患、感染症、呼吸器疾患、消化器疾患の発症、全死亡、疾患特異的(心血管疾患、がん、呼吸器疾患)死亡であった。現在、対象転帰の診断を受けている参加者は除外した。休息活動リズム振幅の低下と転帰との関連をCox比例ハザードモデルを用いて評価した。

[結果] 2013年6月1日から2015年12月23日の間に、生の加速度計データが入手可能な103 682人の参加者が登録された。年齢中央値64歳(IQR56~69)の92,614人(女性52 219人[56~4%]、男性40,395人[42~6%])が登録された。追跡期間中央値は6-4年(IQR 5-8-6-9)であった。

■疾患リスクとの関連
・休息活動リズム振幅の減少は、心血管疾患(調整ハザード比1-11[95%CI 1-05-1-16])、がん(1-08[1-01-1-16])、感染症(1-31[1-22-1-41])、呼吸器疾患(1-26[1-19-1-34])、消化器疾患(1-08[1-19-1-34])の発生率の増加と有意に関連していた

■死亡リスクとの関連
・消化器疾患(1-08 [1-03-1-14])、ならびに全死因死亡率(1-54 [1-40-1-70])および疾患特異的死亡率(心血管疾患では1-73 [1-34-2-22]、がんでは1-32 [1-13-1-55]、呼吸器疾患では1-62 [1-25-2-09])。
・これらの関連性のほとんどは、65歳以上の年齢や性別によって変化しなかった。

加速度計で測定された16の安静活動パラメータのうち、低安静活動リズム振幅は9つの健康転帰と最も強い、または2番目に強い関連を示した。

[結論] 我々の結果は、低い安静活動リズム振幅が主要な健康転帰に寄与している可能性を示唆し、健康と長寿を改善するために安静活動リズムに関連したリスク修飾戦略を促進するためのさらなる証拠を提供する。

🌱 So What?:何が面白いと感じたか?

身体活動量の研究は、これまで数多見てきた。
その中で、今回のような「時間リズム」に着眼した研究は珍しいと思った。
0-1の数字でリズムが出てくるので、分かりやすい。

結果としては、安静に比して活動している人は疾患リスクも死亡リスクも低いというもの。
これは至極納得のいく結論だ。
ざっくりした身体活動量の傾向をしるパラメータとしてこの休息活動リズムはとても分かりやすいと感じた。

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