カーフレイズを測る。デバイスの種類一覧
📖 文献情報 と 抄録和訳
カーフレイズテストの結果を測定する装置:ナラティブレビュー
[背景・目的] カーフレイズテスト(calf raise test, CRT)は、下腿三頭筋の機能を測定するために、クリニックでは一般的に機器を使用せずに実施されている。結果を標準化し、客観的に定量化するために、研究者はリサーチグレードまたはカスタマイズされたCRTデバイスを使用している。エビデンスに基づいた実践を取り入れ、検査機器をクリニックで効果的に適用するためには、そのデザイン、適用性、心理測定特性、長所、限界を理解することが不可欠である。そこで本総説では、科学分野で使用されているCRT装置を特定し、要約し、批判的に評価する。
[方法] 2022年4月に4つの電子データベースを検索した。片側CRTの結果(すなわち、反復回数、作業、高さ)を測定するための装置を使用した研究を対象とした。
[結果] 35の研究が組み入れに適合し、その中から7つ(図では9つを紹介)のCRT装置が同定された。
リニアエンコーダ(n=18)が最も一般的に使用されている機器であり、次いで実験室用機器(n=6)(3次元モーションキャプチャおよびフォースプレート)であった。これらは3つのCRT結果を測定した。その他に使用された機器は、電気ゴニオメーター、Häggmark and Liedberg光線装置、Ankle Measure for Endurance and Strength (AMES)、Haberometer、特注品であった。デバイスは主に健常者またはアキレス腱の病態で使用された。AMES、Haberometer、カスタムメイドのデバイスが最も臨床医に使いやすかったが、数値化された反復練習のみが完了した。2022年後半、コンピュータビジョンのモバイルアプリケーションが文献に登場し、臨床医に低コストで研究グレードの代替手段を提供した。
[結論] 本総説では、CRTのアウトカム測定に使用される7つの装置について詳述した。リニアエンコーダは研究において最も一般的であり、CRTの3つの結果をすべて定量化する。最近のコンピュータビジョンの進歩により、iOSモバイルアプリケーションを介して、臨床医や研究者に低コストで研究グレードの代替手段を提供できるようになった。
🌱 So What?:何が面白いと感じたか?
理学療法士にとって、最も馴染みのある筋力トレーニングの1つで、筋力測定の手段ともなるもの。
それが、『カーフレイズ』である。
このメニューが筋力トレーニングに入らない患者は少ないと思われるほどに、日常的に行われている。
だが、その内実を正確に測ろうとしている人間は、ほとんどいないだろう。
どのような手段があるのかすら、知らなかった。
今回の抄読研究は、そのカーフレイズテストにおけるデバイス使用のレビューをした。
いくつかのデバイスが経時的に示された図があり、分かりやすかった(文献がしっかり紐付けされているのも好感+)。
研究、臨床に際してカーフレイズをしっかり測定したい。
そんな時には、この文献を紐解き、デバイスの特徴や使用頻度、目的などしっかり把握した上で選択肢たい。
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