虎に翼 最終回 エンドロール 地獄の先の春
すみません、「自粛中」と言っておきながら書かせて頂きます。
「虎に翼」の最終回に驚いてしまって。
1つだけ、「地獄」について。
桂場と寅子、よねさん達とのやり取り。
そして、寅子と母親のやり取り。
そしてそして、米津さんの主題歌の2番がエンドロールで流れるなんて。
やはり「地獄」なんだよなぁ、と思ってしまいました。
第1週目の最後。寅子と母親のやり取り
母「本気で地獄を見る覚悟はあるの?」
寅子「ある」
ナレーション「こうして最後の敵を倒した寅子は、無事地獄への切符を手に入れたのでした。」
最終回
桂場(寅子に向かって)「君のように血が流れていようとも その地獄に喜ぶ物好きはほんの僅かだ」
よね「いや・・・ほんの僅かだろうが確かにここにいる」
その時、同級生や先輩たち、全員が強いまなざしで桂場を見詰めていました。
母「どう?地獄の道は?」
寅子「最高!です!」(泣く)
米津さんのMVは、ダイナーに米津さんが座っていて、暴徒が店の中でも外でも暴れまくってやりたい放題。
その中を米津さんは悠然と座っていたり、悠々と歩き回ったりしています。
巻き戻しもあったりして。
最初は、どういう意味なのかさっぱり分からなかったのですが、「地獄」の描写なのかと思ったらすっきりしました。
地獄の中を悠々と歩いている米津さん。時空も超えて。
主題歌は
「どこから春が巡り来るのか 知らず知らず大人になった」と始まります。
そして2番で(放送ではエンドロールで初めて流れました)
「人が宣う地獄の先にこそ わたしは春を見る」
どこから春が来るのか知らなかった(誰も教えてくれなかった)
けれどわたしは「他人が『地獄だぞ』というその先にこそ」春を見る
「地獄の中にも春を見る」のではなくて、「地獄の先にこそ春を見る」
主題歌のラスト(ここもエンドロールで初めて流れました)
「生まれた日からわたしでいたんだ 知らなかっただろ
さよーならまたいつか!」
「生まれた日からわたしでいたんだ」
ドラマの登場人物達のあの人、この人の事を思います。
(エンドロール、色々な人の色々なシーン、色々な「わたし」が次々と流れましたね)
そして、米津さんの叫びのようにも思えます。
地獄の先にしか春を見られない人が大勢いる。
(私は・・・)
「わたし」が「わたし」でいることが困難な、そういう社会。
もし、誰にでも当たり前のように「春」が来るような社会なら、このようなドラマも主題歌も作られなかったと思います。考えさせられます。
しかししかし、本当に楽しませて頂きました。
「地獄の先に春がある。」
そう思わせてくれるドラマでした。関係者の方々に感謝です。
すみません、以上です。