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東御松本往還 〜旧丸子町の魅力〜 後編
西内村、東内村、丸子町、依田村、長瀬村などが合併してできたのが、旧丸子町でした。明治から昭和の初めまで、養蚕で栄えた地域で、岡谷や上田と物流で密接なつながりを持っていた地域でした。岡谷や諏訪に出る道は、酷道でもなんでもなく、カーブは多いですが、楽道です。
小諸、海野を通じて、丸子から下諏訪まで出る道がありまして、幕末には水戸の天狗党の一部が、和田峠というところで、諏訪高島藩と戦闘したようです。一方、松本に出るには、保福寺峠や美ヶ原を越えなければならず、険しいので、この三才山トンネルができるまでは、そこまで関係が活発とは言えなかったようです。
私は、このトンネルが有料だったころ、松本にいて、上田に遊びに行ったりしていたので、そういう歴史を知って驚きました。
霊泉寺温泉を出て、街道に戻り、旧西内村地域を後にして、今度は旧東内村地域に入ります。そして、観光資源として、独鈷山と、虚空蔵堂があります。独鈷山はひまわり畑があったり、桜が咲いていたりと、季節によってはインスタ映えスポットではあります。しかし、今回はそこにいく時間はありません。
そして虚空蔵堂です。実はこの門からどんどん上に上がっていかないと、当該の虚空蔵堂と出逢えないのですが、今回はだから仁王像も安置されている門だけ写真に収めてきました。光がエクトプラズムのように降り注いでいて、かなりのパワースポット感がありますね。
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このお堂の道路を挟んで向かいに4台ほど停められる駐車場はあります。ただ、お堂は山を多少登っていくので、今回の私のような軽装は避けた方がいいですね。
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仁王像。
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虚空蔵堂近くにはレトロなバス停もあり、いい雰囲気です。畑仕事などをしてらっしゃる方も多いので、できるだけ邪魔にならないよう、映り込まないよう配慮して、写真を撮っております。
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虚空蔵堂に別れを告げ、街道を進んでいくと、旧丸子町の郷土博物館と上田市の公文書館が合体した形で立っています。国道沿いにあるわけではなく、国道に沿って伸びている二車線側道(昔はここが本道だったように記憶していますが)に入り口があるので、地図を確認した方がいいでしょう。
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地域史などをやる歴史家の方でなければ、こうした公文書館を利用することもないのかもしれません。古い史料はそれでも、まとまっておりますが、戦後の新生活改善運動のような、意義があったのかなかったのか判定が難しく、しかも、それを明らかにしても誰かに撮ってトクがあるのかないのかわからないような事象の場合、運動の議事録などが手書きでダンボールの中にファイルされているだけで、誰も読む人がおらずに放置されていることも多いです。
この郷土博物館は、建物も瀟洒ですし、旧丸子町の歴史がわかる、穴場スポットだと思うのですが、どうでしょうか。みうらじゅん氏が裸婦像を集めていましたが、ここのファサードにも、なぜかいくつか裸婦像があります。
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そして、たどり着いた丸子町の市街地。かつての中心です。信号機に「駅前通り」とありますが、どこに駅が?
そうかつてここには丸子町駅という貨物メインの引き込み線が大屋駅と繋がっていたようなのです。
かつて駅だったかを示すように、タクシーの乗り場があります。私の田舎の寒村の駅にも必ずタクシー乗り場があり、待合で電話で呼び出している間、座って待っていた記憶があります。駅前タクシーの待合で、しばし時間を過ごした記憶を持つ層は、どんどん少なくなっていると思いますが、懐かしい記憶です。
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写真には撮ってませんが、一人運転手の方が、じっと肩を落として、丸い椅子に座って、地面を見るともなく、俯いておりました。ああ、これは絵にしたい、と思いましたが、絵心のない私には無理筋です。
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駅前のロータリーがかつてあったことを示す広い空間ですが、今は、ドラッグストアのようなものと、雑貨などが置かれたスーパーがありました。
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あのカワチ薬局は昔、別の会社だったような。霊園に行く道も整備されて、徐々にドン突きだった駅前ロータリーの記憶は上書きされていくように思います。
そして、東御ICに向かっていくのですが、急いでいた背景には、16:30までに是非ともいきたいところがある!と思っていたからです。
そう、メルシャンの椀子ワイナリーです。
丸子市街地から、東御へ向かう途中高台へと上がっていく道に「メルシャン椀子ワイナリー」の文字が。写真を降りて撮るのを忘れて、山頂へと向かっていきます。
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山というか丘の頂上にあるワイナリーからは、浅間山の稜線がキレイに見えて、ああ、これだ…!と思いました。
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一面に広がるブドウ畑のぶどうのなみだはもう流れさたのだろうかと思いつつ、ワイナリーへと入ります。
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強い。明らかに強いですね。
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金がないので2本まで、できる限り買わないゾ、なんて思っていた私ですが、気づいたら3本。バカです。大馬鹿です。
しかし、人間ドックの内容は変化なしだったので、安堵したお祝いと誕生日じゃん俺、ということで自分で自分にお祝いです。
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1日くらい落ち着かせて…とか考えていましたが、スクリューキャップなので、気づいたら開けておりました。
以上、今回の東御松本往還の記録でした。