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岩の原ワイン、シュペリュール、NV

岩の原ワインは、雪深い上越の地に、明治時代、米農家の冬の仕事を作ろうとした川上善兵衛によって創始されたワイナリーである。

ワインぶどう栽培地とは大きく異なる環境下で育つぶどうを見つけるために、多くの品種改良を施した善兵衛は、マスカットベーリーA、ブラッククイーン、レッドミルレンニューム、ベリーアリカントA、ローズシオター、というハイブリッドを生み出した。

特にマスカットベーリーAは、日本品種としてOIVに登録されたのは近年の出来事である。

岩の原ワイン自体も、注目され始めたのは、2000年台前半に田崎真也氏が、深雪花(赤)を積極的に押し始めて以降で、伊勢丹の地下にエントリーされることによって、広く知れ渡っていったという記憶がある。

深雪花(赤)は、補糖の意味もあって、複数年のマスカットベーリーAをブレンドし、部分的に他の品種も少し入っている(だろう)スタンダードラインであった。

私が、思えば最初に深雪花(赤)を飲んだのが2005年頃だったか。妻の実家に帰ると、岩の原に寄り、ショップでしか当時は買えなかったベーリーA単体のワインを購入していた。

岩の原ワイン、マスカットベーリーA2006
岩の原ワイン、ブラッククイーン2006

当時は、ぶどう同士を掛け合わせた番号で、マスカットベーリーAは「3986」、ブラッククイーンは「4131」と呼ばれていた。ラベルのデザインも今とは少し異なるものである。

その中に、メルローが少しブレンドされた「スペリュール」というラインがあった。いつまであっただろうか。2013年くらいから、マスカットベーリーA単体のラベルが変更されたので、きっとそれ以前に買った物だと推測される。

シェリーの香りがするな…

おそらくメルローも買いぶどうだったんじゃないかと推測。むしろ自社もので勝負するとなって、買いぶどうを減らしてスペリュールもやめるとなったのではないだろうか。

というわけでかなり古くに買って、しかもかなり放置したままにしてしまったスペリュールを開けた。

コルクはスムーズ

スムーズにコルクには貫通します。大丈夫かな?と思ったものの、やはり、かなり枯れていて、シェリー感が、すでにボトルから感じられた。飲めないわけではない。

岩の原ワイン、スペリュール

ただ、うーん、飲み頃は過ぎたなと思わされる、栗の香りが厳しかったですね。やはり、オーディナリーなものはオーディナリーに飲んでおかないといけないと思わされました。

気づかなかったとはいえ、反省です。

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