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表出している現象の背景要因を常に考えながら子どもと関わることの大切さ

先日、卒業生の情報交換会があり
中学校へ出向きました。
昨年度、特別支援学級で
6年生を受け持っていたので
小学校での様子を
伝えにいきました。

正直、中学校へ出向くのは緊張します💦

基本的にコミュ障の私は
久々にあった卒業生とどんな話をすればいいか
ドギマギしますし、
昨年度中途半端にしか関わっていない子ども達とは
どんな顔で接すればよいのか分からないのです。

「あいさつをしたらよいのか」
「そのまま気づかないフリをしたらよいのか…」
そんなことを考えながら
車で向かいました。

同僚の先生と一緒に行きましたが
その内の1人が非常に人気で
「先生~!」と手を振って
ダッシュで近寄ってきます。

私は横でニコニコしていますが
正直、「羨ましい…!」
と心の中で叫んでいます。

だって、よくないですか!?
子ども達から笑顔で手を振って
近寄って来てくれるって
教師冥利に尽きますよね。

「いいな~!」

と思う一方で、

「中学生になって、あんなだったっけ?」

と感じざるを得ません。
中学2.3年生であそこまで手を振り
走ってくる中学生は

「何か背景要因があるのではないか?」

と特別支援の視点で見てしまいます。

考えられるとするならば、幼さです。
現在の子供は、現在の年齢に比べて
精神年齢が低いという話を
聞いたことがあります。

中学2、3年生ならば
先ほど手を振ってきた子ども達は
小学校中学年か
高学年あたりでしょうか…。

また、人によって
態度を変えるのは
愛着障害の疑いが
あるのではとも考えました。

常に家庭で親の顔色を見ながら
過ごしている子は、学校でも
その影響が出ることがあります。

「この先生は、怖いから言うことを聞いておこう」
「この先生は、優しいから言うことを聞かなくてもいいな」

教師によって
態度を180度変えるのです。
子供ではよくあることですが
愛着障害があれば、それが顕著になります。

「反応性アタッチメント障害」といい
人に対して過度に警戒したり
自分自身や他人への攻撃性を示したり
することがあります。
ひどくなると
言うことを聞かずに暴言を吐いたり
暴力をしたりすることが起きます。

逆に
誰にでも無差別に愛着行動を示したり
注意を引こうとして見境なく親しげな振る舞ったり
するのが「脱抑制型愛着障害」と言います。

幼少期の愛着形成がうまくいけば
養育者に甘え、依存することで
人と関わる楽しさや喜びを
体験することができるのです。

しかし、愛着障害では
養育者との健全な関わりを
してこなかったために
他者との関わりに関して
困った態度や素振りが表れるのです。

愛着を形成する大事な時期は
生後6ヶ月から1歳半頃と言われています。
その期間中に
愛着形成が阻害されるようなことが起きると
子供の成長に大きな影響が及びます。

養育者との愛着を形成できないだけでなく
人に対する基本的な信頼感が
うまく芽生えなくなってしまいます。
それが、学校で不適応行動として表れるのです。

中学校で年齢不相応な関わりをする
子どもを見ていると、その様子に
「かわいいな~」と思うし
「いいな~」と同僚の先生に嫉妬はしますが

「なんで、こんなに手を振って笑顔なんだろう?」
とその背景要因をつい考えてしまいます。

その姿だけで愛着障害と断定することは
もちろん早計だとは分かります。

しかし、表出している現象の背景要因を
常に考えながら子どもと関わることは大切です。

特に、特別な配慮が必要かどうかを見取ることは
特別支援教育コーディネーターとしての役割です。

多様な視点で、今後の成長と自立につながる
指導や支援、関わりをしていきたいものです。

最後に、「やっぱり羨ましい…!」

今日の記事は以上になります。
最後までお読みくださりありがとうございました。

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