【突然交通事故にあった長男の闘病日記】5月1日(日) 38日目: Rehabilitation Center 13日目
今日はリハビリ施設へ訪問できる日。
昨日の夜、今日の朝、と何度も長男から電話。
「明日は何時に来るの?」
「ドリンクを持ってきてほしい。」
「キャッシュがいる」
etc.
日曜なのでリハビリ施設も忙しくなかった。
長男のセラピーも今日はお休み。
きっと一日退屈してるのだろう。
午後2時半にリハビリ施設へ到着。
一人しか病室に訪問できないので、まずは夫が先に行く。
約束したチョコレートシェイク他を持参して。
30分後に夫が戻ってきたので私と交代。
夫が
「シェイクをsyringe(注射器)を使ってアッという間に飲み干し、その後 gatorade も2本目を飲み干してたよ。」
病室へ行くと、息子のベッドの側にシッターさんが座っていた。
挨拶して、長男と話す。
長男の喉にはまだ trach(気管切開)が付いていたが、サイズも小さくなっていて蓋もしてあるので、会話が以前よりスムーズにできた。
長男が
「この服、血が付いてるのがあるから。全部洗う服だよ。」
と大量の洗濯物を指した。
退院は火曜日になったらしい。
金曜日に延長と言われたが、結局は火曜日に落ち着いた。
「あと3日だね。」
と長男。
ベッドの側の椅子に座って話し始めた時に
「トイレに行く」
と言うので、病室内にあるバスルームへ一緒に付き添っていく。
「ここに座って」
と長男が指した椅子に座る。
どうもお腹の調子が悪いようだ。
「いたい、いたい」
と言っていた。
その後、洗面台の鏡を覗き込みながら長男が
「髭を剃ったほうがいいよね」
と言うので、
「うん、剃ったほうがいいよ」
と言った。
「お父さん、弟、お母さんは、あなたが事故をしてずーっと泣いてたのよ。次男なんて、鬱になったんだから」
と言う。
本人は20日間くらい入院してたと思ってたようだ。
記憶はここ数日前からのことは覚えているらしい。
リハビリ施設へ来た当初の記憶はない、と言った。
もちろん、ER と ICU の病室に4週間いたのも覚えてない。
「看護師さんとか、お父さん、私に中指立てて怒ったりしてたのも覚えてないの?」
「覚えてない」
という。
やはり、ICUの病室で看護師さんが言ってたことは本当だった。
「これは一般的な症状よ。これからリハビリをして良くなってくると、今のような興奮状態だったことは覚えてないことが殆どよ。」
あの酷い agitation は脳に記憶されてなかったようだ。
「せっかく助かったんだから、自分の命は大切にしないとダメよ。」
と言うと
「あたりまえじゃん」
と長男。
先週
「死にたい...」
と言っていた長男ではなかった。
長男の記憶も戻ってきたので、これから病室内で起こった出来事を話していこうと思う。
さて、何から話始めようかな。