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【突然交通事故にあった長男の闘病日記】5月4日(水) 41日目: Rehabilitation Center 16日目

リハビリ施設からの退院の日。

昨日、trach(気管切開)のチューブを外し、その後の経過観察でOKが出たので、今日の朝退院が許可された。

長男から
「何時ごろに来るの?」
と連絡。相当、待ちくたびれているようだ。

施設に着き、長男の病室に着くと、フリースのジャケットを着て帰る準備をした長男がベッドの上にいた。

手続きや、処方箋を薬局に送ってもらったり、色々時間を要した。

「まだ行かないの?」
と、長男が何度もせかす。

「まだ、手続き等があるから待ってね。我慢して」

やっと、退院。

車を玄関に回すと、シッターさんに介助され車椅子に乗った長男と夫が待っていた。
アメリカでは入院患者は必ずと言っていいほど、車椅子に乗せられ車寄せまで連れていかれる。
それが病院のポリシーのようだ。

私の運転で病院を後にした。

車の中では長男から
「どうして顔の左側が傷が多いの?」
「どうやって事故をしたの?」
など質問攻めだった。

「事故は自損事故で、相手がいなかったのよ」
と言うと
「よかった。人を傷つけてなくて」
と安心していた。

ER、ICUの病室で起きたことなどを面白可笑しく長男に話した。
しかし、本人には全く記憶がない。

やはり、話しながら涙が出てくる。
「本当によかったよ。生きて帰ってくれて。死ぬんじゃないかって心配してたんだから」

本人もよくわかっているんだろう。
いつもは親に対して攻撃的な口調の長男が、とても穏やかな口調になっていた。

家に着くまで、FedEx、ファストフード店、薬局、郵便局に寄っていたので時間がかかった。

41日ぶりの帰宅。

午後にスケジュールされている胃ろうで栄養剤を入れ、髪の毛を刈り(病院で前と横だけ手術のために刈り上げられてたので、後ろの髪の毛だけが長くなっていた)、薬を取らせた。

5月16日に顎ワイヤーと胃ろうを外す手術の予約、5月18日に歯科医院で抜けた歯の治療のコンサルの予約、など、必要なことを夫が全てやってくれた。

3週間後には眼科の予約をしないといけない。
まだまだやることがある。

長男自身は、もう自分は回復したと思っているようだが
「脳を損傷してるんだから、自分が回復したと思ってもそうでないことがあるんだからね。」
と、伝えておいた。

41日前に今日のこの日が来るとは思っていなかった。
おかえり、長男。


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