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Amazon (1分小説)

『アマゾンで暮らすアマゾネスたちは、Amazonで、どんな商品を注文するのか?』

くだらないバラエティー企画だが、今や、YouTuberに勝つために、テレビ局員も全力で身体を張る時代。

何の事故が起きても最小限の責任で済むよう、局側は、独身男性を選んだ。

中年アナウンサーと、新入りカメラマンのオレは、身体をきたえ上げ、満を持しての現地入り。

ピラニアがウヨウヨいる川を渡り、貧血になるまでヒルに血を吸われ、アマゾネスが住むジャングルへとたどり着いた。

極限まで弓を張り、オレたちをにらみつけてくる半裸のアマゾネスたち。

あわてて、現地語で「怪しい者ではない」を猛アピール。

スケッチブックに絵を描き、番組の主旨を説明すると、彼女たちは理解したのか、ベテランアナウンサーのスマホを手に、買い物を始めた。



【2日後】

アマゾンで暮らすアマゾネスたちへ、Amazonから商品が届けられた。

「結局、どの国の女性も同じだな」

皆でキャッキャ言いながら、花柄のパンティとブラジャーを身につけている様子を、カメラに収める。

一人のアマゾネスが近づいてきて、カメラレンズにスマホをかざした。

「ここを押したのよ」



それは、購入履歴のデータから抽出される『おすすめ商品』だった。








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