シリアの激甘スイーツ「バクラヴァ」の備忘録と、全然知らなかったマレーシアの難民事情
アンパンジャヤ方面の焼き肉食べ放題のお店「Zen Korean BBQ」の近所の、アラブ系スーパーで売ってたお菓子がものすごくおいしくて、また買いに行きたいしいろんな人に焼き肉の帰りに立ち寄ってもらいたいから書いておく。
バクラヴァは、シリアというよりは、ざっくりあの界隈のお菓子のようだ。
中東、中央アジア、地中海地域、アゼルバイジャン、トルコなどで人気のある甘いペイストリー。オスマン帝国で発明された。 フィロ生地の間に刻んだクルミ、ピスタチオ、ヘーゼルナッツ、アーモンドなどをはさみ、焼き上げてから濃いシロップをかけたもの。他の料理と同様、地域によって調理法に違いがあり、特に大きな違いとして、ナッツの種類、フィロ生地の材料や厚み、調理時のシロップの量、シロップに蜂蜜を加えるかどうか、が挙げられる。シロップにはレモンの果汁やローズウォーター(バラの花弁の蒸留水)が入ることもある。
お店のかまえからして中東系だろうと思ってたけど、「シリアだよ」と言われて、ハッとした。
大昔、世界一周した経験がある友だち(あだ名だからいいかな、せらっちょが言ってた)が、「(こんなことになっちゃって)シリアにはもう行けないね」と呟いていたのを思い出した。
ところで、マレーシアにはシリアから逃げてきた人が大勢いるらしい。
マレーシアで難民と言えばロヒンギャ、程度の認識だった。
もしかしたら、バクラヴァのお店のお兄さんも、シリアから逃げてきた難民なのかもしれない。でも、もしかしたら中東出身に見えるマレーシア人かもしれない。ただ「バクラヴァはシリアのスイーツだよ」って紹介してくれただけのお兄さんに対して勝手に妄想を膨らますのも失礼だよな。見た目やしゃべる言葉で国籍を判断してはいけない。
まぁちょっと、ね、アレですよ、「知らなかったことを知るキッカケ」ということで、お兄さんもわかってくれるといいな。
東南アジアの他の国のように、マレーシアも国連の「1951年難民の地位に関する条約」を批准していない。このため、難民らはマレーシア国内法では、実質的に非合法の存在とされている。難民は国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)で登録できるが、とりたてていうほどの援助は受けられない上に、合法的な就労はできない。教育、医療、社会福祉も受ける範囲も限られている。
こういうのを知る機会ってなかなかないから(毎日ニュースに目を光らせてる訳でもないから)、今後、バクラヴァを食べるたびに無知だった自分を思い出すと思うんだけど、まだまだ知らないマレーシアのこと、せらっちょが「もう行けないね」と嘆いたシリアのこと、世の中には勉強したいことがたくさんある。はー、時間が足りない。
インターネットの世界に溢れる情報を取捨選択もしなきゃいけないし、現代人は忙しいね。
ところでバクラヴァに話を戻すと、今のところKL界隈で一番美味しいのは、冒頭に紹介したお店のバクラヴァ(特にピスタチオ)だと思ってるんだけど、折からのMCOであの界隈にはいけなくなってしまったので(あそこは微妙にKLの外)、近所のスーパーとか、モノレールブキビンタン駅近くのお店とかで買って食べ比べしようかな。
と思ったら、あのお店、オンラインの注文も受け付けてるみたい。マジか。
バクラヴァって、お店の人によると冷蔵庫で2ヶ月位もつらしい。すごいよね。
うちのミニーちゃん(住み込みのメイド)に「このスイーツ2ヶ月もつらしいよ」と伝えたら、「砂糖ギッシリだからじゃないですか」と。すごい、そういうものなのか。世の中には知らないことがたくさんあるなぁとしみじみ思った。