漫画みたいな毎日。「買い物好き女子の交渉力と選択力。」
女子は、お買い物が好きな傾向があると思います。私も例外ではありません。買わなくても、見るだけでも楽しい。
なんとなく、わくわくするのはなぜでしょう。
私の遺伝子を受け継ぎ?買い物好きの末娘。
この所、ユニコーンが好きなようで、洋服もヘアアクセサリーも、とにかく、ユニコーン、ユニコーン、ユニコーン、です。
休日、夫と3人で買い物に行った時のこと。末娘は、アクセサリー屋さんの前で立ち止まり、動かなくなりました。
彼女の視線の先には、以前購入したけれど、ユニコーンのパーツが取れてしまい、使えなくなっているヘアゴムと同じ物がありました。
末娘は、私の顔を見上げ、「これ、買いたいんだけど。」と。私だけであれば、「うん、いいんじゃない。」とあっさり言っていたと思います。
気に入っていて、壊れてしまったものをまた買い直し、使いたい気持ちは、わかる。でも、今日は、夫も一緒。たまには、違う対応があってもいいかもな、と思った私は、「お父さんにも、聞いてみたら?」と言ってみました。
夫が車に購入した食材を運び戻ってくると、末娘は、早速、「おとう、これ買いたいんだけど。」と、欲しいヘアゴムを見せます。そして、そう言いながらも、「あ、これもあるんだ。」「こういうのもあるんだ。」といろいろなアクセサリーを見ては手に取る末娘の姿に、「じゃあ、この中から好きなの選んだらいいよ。今日はひとつだけね。」と言い残し、夫はトイレに行きました。
末娘は、引き続き、ラックに飾られている他のアクセサリーをじっくり眺め、手に取り、自分に合わせて鏡を覗きこみ・・・そして、ふと気がついたように、「あ、ユニコーンのピンもある!これも欲しいなぁ・・・。」と、ヘアゴム以外にも、自分の好きなユニコーンモチーフのヘアピンを見つけたようでした。
ヘアピンを見つけた末娘が、急に、その場にしゃがみ込んだので、
「どっちにするか、迷ってるの?」
と、尋ねたら、
「うんん。おとうが戻って来たら、ふたつ買ってもいいか、聞いてみるから、戻って来るの待ってるの。」
ほほぉ。
ひとつだけ、と言われたのに、交渉する気満々の末娘。
逞しい。
夫がトイレから戻ってくると、早速、交渉開始。
「あのね、これも買いたいなって思ってるんだけど。」
「う~ん、でも、今日はひとつだけかな。」
夫は、男子にも女子にも、基本的に平等。可愛くて買ってあげちゃう!とかは、全くありません。
でも、末娘は諦めない。やや涙目になりつつ、「ふたつがよかったなぁ・・・」としゃがみ込む。
この時点で、私であれば、即買ってあげると思います。母の子どもたちの買い物への財布の紐はゆるい・・・。
でも、今日は夫と娘との交渉。なるべく黙っていようとおもいつつ、なかなか末娘の気持ちが決まらない様だったので、ちょっとだけ、助け舟を出しました。
少し前に、まったく同じモチーフのものを100円ショップで末娘と一緒に見つけたことがありました。そこで、「同じもので、半額だわ!」と私の脳裏に刻まれていたのでした。
夫と末娘に、「そういえば、ヘアゴムは、100円ショップで同じものがあるかもしれないから、探しに行ってみたらいいんじゃない?探しても無かったら、次の時、このお店で、ヘアゴムを買うか考えたら?」と提案したところ、末娘もこの案に納得し、ヘアピンだけを買ってもらい、壊れたものと同じヘアゴムは、探してみることになりました。
私は、末娘の交渉力というか、粘り強さが面白いなぁ、と感心していました。
親との関係性や、元々持っている性質の違いもあるのだとは思いますが、「言われたから、ひとつだけ。」と諦めず、「ふたつ買えるか聞いてみよう。」と思う末娘。私なら、「ひとつって言われたから、ひとつなんだな。」と、交渉することを思いつきもしないと思います。
翌日、仕事から帰宅した夫の手には、100円ショップで買ったヘアゴムがふたつありました。気に入ったら同じ物を繰り返し使いたいという末娘の為に、「念の為、ふたつね、」と。
物事は、なんだかんだと、末娘の良いようになっていくのです。
何にしても、母は、女子がお買い物する姿を見るのが好きです。
お買い物は真剣勝負。
選ぶ時の真剣な眼差しがたまらない。
毎日は、生きることは、何を選ぶかという、決断の繰り返しの上に成り立っていると思う。
末娘は、こんな風に、これからも自分の力で、選択し続け、生きていくのだろう。
うん、いいね。