「さきどり佐知子の早く知りたかった話」
ついて行くって決めたの。
何があっても。
グローブ島に向かう道のりは、まるで空き缶をたくさんつけて走るハネムーンドライブのようだった。
素晴らしい景色、湿度の低い乾いた風、そしてチャイニーの背中。
このまま、ずっとこのまま。
そう思っていると、チャイニーが振り返ってくれて、僕もそうだよって言ってくれた。
でも、チャイニーの運転手するベスパは、どんどん進んで行った。どこまでも速く、どこまでもスムーズに、たくさんの景色を超えて行ったの。それが少し寂しかった。
でも、