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アスリートの紫外線対策

いよいよ夏本番。この時期、屋外でトレーニングをするアスリートにとって日差し対策は欠かせません。強烈な紫外線(UV)は日焼けや脱水症状、長期的な皮膚へのダメージ(肌の老化、皮膚がん)の原因となりますが、適切な予防策を講じれば、安全で健康的な身体を保つことができます。


テニスやゴルフは要注意!

まず、どういったスポーツが特に紫外線にさらされるのかを見てみましょう。

東京オリンピック2020前に実施された、同大会における屋外競技の紫外線暴露の調査によると、33種目144競技のうちもっとも紫外線にさらされる量が多いと予想された競技は下記の通りでした。

①女子テニスシングルス(1680 J/m 2)
②男子ゴルフ(1530 J/m 2)
③男子自転車ロードレース(941 J/m 2)

Temperatureより
*( )内は紫外線暴露量の単位。
* 実際には2016年リオ大会との比較や、その他さまざまな要素が考慮されています。

また金メダルを3個以上取ると予想された国で、最も高い紫外線を浴びると推定されたのは次の三か国の選手でした。興味深いことには、韓国の金メダリストは、2016年リオ大会で「衣服によって日焼けを防止しているレベルが最も高かった」ことが判明しています。

①ケニア
②米国
③ハンガリー

Temperatureより

これらはオリンピックの例ですが、一般のレベルでも、スポーツする時間帯やその時間(長さ)、特に持久力を要するスポーツでは、日焼け対策には十分注意を払う必要があります。

有害な紫外線はUV-B

(環境省の資料よりSunbearsが編集)

ここで、紫外線の性質について、おさらいしておきましょう。紫外線にはA、B、Cとありますが、人間の身体に有害な紫外線はUV-Bです。

世界保健機関(WHO)によると、UV-Bのほとんどは大気層(オゾンなど)で吸収されるものの、薄い雲などでは80%が透過し、屋外では太陽から直接届く紫外線量と空気中で散乱して届く紫外線量がほぼ同程度。つまり、曇りの日も晴れの日と同様に注意する必要があります。

また、プールやビーチでは反射率が地面の倍近くなることもあり、特に入念な紫外線対策が必要です。

【地表面の反射率】
新雪:80%、
砂浜:10 〜25 %
コンクリート・アスファルト:10%、
水面:10 〜20%
草地・芝生、土面:10%以下

環境省の資料より

どんな対策が有効?

■トレーニングのタイミング

日差しのピークは午前11時から午後3時*。トレーニングするなら早朝や夕方の時間帯が推奨されます。

*時期、場所、時間、高度などによってピーク時間は変わってきます。

■ウェア選び

多くのスポーツブランドが、通気性と快適性を保ちながら有害な紫外線をカットするサンプロテクションウェアを販売しています。長袖のシャツなど、できるだけ肌を覆うものを選びましょう。

■目のケア

忘れがちなのが目のケア。WHOによると、有害な紫外線は帽子の着用で20%減少し、UVカット機能を持った眼鏡やサングラスの着用で90%減少します。目のダメージを防ぎ、まぶしさを軽減し、運動中に視界を確保し反応しやすくするためにも、UVカット機能の眼鏡やサングラスを着用しましょう。

■水分補給

夏の暑さに水分補給は欠かせません。運動前、運動中、運動後に水分を十分に補給しましょう。脱水はパフォーマンスに影響するだけでなく、熱中症のリスクを高めます。

■日焼け止め

これは必須です。SPF30以上のブロードスペクトラムの日焼け止めを使用し、2時間ごと、または汗をかいた後や泳いだ後は塗り直しましょう。耳や首の後ろ、足の甲など、日焼けを見逃しがちな部分には特に注意してください。曇りの日でも紫外線の80%は雲の隙間から入り込むので、忘れずに日焼け止めを塗りましょう。

ブロードスペクトラムとは?
太陽から出たUVAおよびUVB光線の両方から肌を保護する日焼け止めの能力を表す用語。日焼け止め製品の裏面に「ブロードスペクトル」と「SPF15以上」の両方が表記された場合、日焼け止めが日焼けを防ぐだけでなく、他の日焼け対策と共に指示された通りに使用すると、皮膚がんおよび早期の肌老化のリスクを減らすと消費者に知らせている

ポーラのサイトより

■場所に注意

最後に、前述の通り、水や砂、舗装された道路など、紫外線を反射しやすい場所にも注意が必要です。

ー・ー・ー

紫外線は目に見えないだけに、ついつい対策を忘れがちですが、ぜひ有害な紫外線を防いで、夏のトレーニングを安心・安全に楽しんでください。

【参考資料】
・ヘッダー画像:by Shutterstock contributor Satyrenko
・環境省:紫外線環境保健マニュアル
WHO:Protection against exposure to ultraviolet radiation

文・久保田久美
編集・翻訳者/サポートスペシャリスト
Sunbears マーケティングチーム

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