そもそもペルソナってどうして作るのだっけ?

お客様から、「ペルソナの必要性」がわからないのです、教えてほしいのです、という言葉を頂いたのがきっかけです。大変ありがたいお話です。いつも、気づきはお客様との会話から生まれます。

なぜペルソナが必要か、一言で言うと、「顧客起点のマーケティング」をするためにあります。

「顧客起点のマーケティング」というと、手垢が付いた言葉のようにも感じますが、マーケティング支援業に携わって実感するのが、多くの会社が「顧客を見ていない」、あるいは、「見ているつもりになっている」という実態です。

社内では、競合の話は沢山でると思いますが、顧客のニーズや要望の話はどれくらいでるでしょうか?

他社のサイトを分析する事はあると思いますけど、顧客の知りたい情報が何なのかを分析する事はあるでしょうか?

もっと言うと、顧客は、「機能」や「スペック」を買うのではなく、業務課題や経営課題を解決するために、「解決策」を買うのですが、社内の会話が、「機能」、「スペック」で占められるのはなぜでしょうか?
この競合を見て、顧客は見ないという現象は、楽天の社外取をつとめている、ハーバード教授のヤンミムーン女史の書籍に詳しいところです。

https://www.amazon.co.jp/dp/4478012849


我々日本人は、職人気質で、ディテールにこだわる民族です。従って、気質的に、プロダクトフォーカスですし、プロダクトアウトになりやすいのだと思います。

「ドリルではなく、穴を売れ」を売れという言葉があります。ただ、今の時代「穴を売る」のでも十分ではないと思います。「なぜ穴が必要なのか?」を売らないといけないと思います

こちらの会社さんは、介護業界向けのビジネスをされている会社でした。介護は、典型的な3K職種。しかも、離職も多く、人員補充のための採用コストがかさむ。本質的に職場の魅力付けをしないと、この悪循環から抜け出せない。

これが介護業界の真の課題だと思います。ここに共感できれば、自然と、提案のストーリーが変わると思いますし、マーケティングのメッセージも変わると思います。

「顧客起点のマーケティング」できてますか?
自戒も込めて。

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