シンガポールの母親はいつでもブランクから正社員になれる?
一度正社員を離れた日本の母親が正社員になれないと思ったグラフ。「M字カーブ」と「L字カーブ」
私は、女性活躍が進んだ先進国海外に住んで就職活動を二度経験しました。英語をこれまで使って仕事をしてきたこともほとんどなく、海外市場で役に立つ会計や金融、その他専門技能を特に持たない私のような低技能労働者であっても、女性活躍が進んだ海外では、「正社員になろうと思えばなれる環境」があります。
シンガポールではブランク関係なしに「正社員」に戻れる(多分)
低技能労働者として自覚のある私が実際に就職活動を経験し、また周りの就職活動をする知り合いを見て感じる話です。
何が日本と違うのでしょうか。
日本では、なぜ「ブランク期間を経て正社員になること」がとても高い山のように感じます。前述の記事に書いたような、夫が家事育児を十分分担できるとか、保育園に入れるとか、働きやすい会社に就職できるかどうかなど、いくつもの「好条件」が揃って初めてできることのような気がしてなりません。
一方で、シンガポールに住み、「正社員になりたいと思えばいつでも母親が選択できる社会」に感じる理由は以下のようなものからきています。
(※シンガポールに住む外国人目線です。一部ローカル目線を含みます)
シンガポールに住む母親が正社員を離れたあと「いつでも」正社員に戻れると感じる理由
①「待機児童」という言葉はない。いつでもどこでも保育園・幼稚園が選びたい放題
②安くで住み込みのお手伝いさんが雇用でき、家事育児をお任せできる
③転職文化が根付いているので中途採用者でも新しい会社に馴染みやすい(スムーズなオンボーディング文化が根付いている)
④残業文化・飲み会文化が無いので、夫婦双方が定時(18時)になったら帰宅できる
⑤国土(シンガポールは東京23区くらいの広さ)が狭いのでどんな人でも通勤時間が短い
⑥国土が狭いので、自分の両親(子供から見た祖父母)が近距離に住んでいる
⑦中華系民族の場合、家族からのサポートが得られやすい(祖父母が全力で育児教育をサポート)
⑧キャリアアップ支援を国がしており、社会全体で「勉強や仕事を通じて能力開発していく」文化が浸透している
日本は年齢が高いほどに正社員雇用比率が低い
総務省の2022年の女性の就業率と正社員雇用比率のデータです。
「M字カーブ」というデータは昔から見ていましたが、私は今まで「正規雇用比率」を占めるL字カーブを知りませんでした。
知らない、というか見ていても「意識したことがなかった」かもしれません。
今日は、シンガポールでは正社員に戻れる社会の仕組みとして、どういったものがあるのかを挙げてみました。自分なりに肌で感じた条件なので間違っているかもしれません。
でも、実際にシンガポールの人材エージェントと会うと、例えブランクがあってもフルタイムの仕事を積極的に紹介してくれますし、そもそも「パートタイム」という職種自体が少ないです。
小さな子供もつ母親が普通に再就職できる文化や事例が多いからこそ、当たり前のように人材エージェントも案件紹介に応じてくれます。
日本で人材エージェントを利用し、就職したいと思ったときは、どうなるのでしょうか?応援してくれるエージェントさんがいるのでしょうか?
転職活動はまだ先でしたことがないので分かりませんが、ふつうにブランクのある母親が相談すれば、母親にとって働きがいと働きやすさを両立した案件が紹介される社会になればよいなと感じます。
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