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信頼できるか知らんけど推したい《心理テスト3選》


はじめに

今日は好きなように書きたいように書こうと思った。何だかそんな気分。来週末が自閉症スペクトラム支援士を取るための研修だから、今週末はできるだけ自分を解放的にさせたいのかも。職場に強制されたわけでもなく、自分で取得しようと決めた資格なのに。何でもそうだけど、1日1日と迫ってきて影が大きくなるほど、それが心に占める面積も大きくなる。嬉しい憂鬱なのだよ。

自由に書くためのテーマは何がふさわしいだろうか。私はそれが「自分自身について」だと思っている。新しく学んだことをまとめたり、お気に入りの対象を紹介したりするということは、他者の文体を借りるということでもある。いや、むしろ借りるというよりは他者の文体無くしては語るべからず。筆者の言葉の引用や、(ヲタクなら)推しの見たまま聞いたままの事実をなしにして、名文は書けないだろう。ただの独りよがりになってしまうから。

自分自身についてなら頭に浮かんだことをそのまま書いても、誰からも責められることはない。せいぜい自分が後悔するくらいだ。そもそも自分自身のことは自分が一番わかっていないし、わかろうとしてもどこまでも空振り三振を繰り返してる雰囲気すらある。

頑張って言葉を当てはめようとしても無理なものは無理。どこからどう見ても自分の完全体を表現することは不可能。それを潔く認めて、思う存分自分を作り上げてみようじゃないか。人生は自分探しではなく自分づくりなのだ。

というわけで、今日は私スナ めり子ってどんな人?という話だ。と言っても過去の思い出をひとつひとつ掘り下げられる時間はない。ならば手っ取り早く、人間を測る冷徹な物差し=心理テストを使おうではないか。と、その前に心理テストは信じて良いのかどうかについて触れておきたい。

心理テストの正しさとは

はじめに言っておくと、私はMBTIをほぼ信頼していません。なぜなら、心理学界では超弩級に有名なユングやビッグファイブ理論を組み込んでいるという割には、大学の講義で一切触れられなかったから(一応曲がりなりにも心理学専攻してました)。ただ、今回久しぶりに診断を受けてみて、前回と同じくINTJ“建築家”だったのは意外。人生の山あり谷ありを経験し、多少なりとも性格は変わっただろう私という存在を、ある意味ではブレずに測ることができているのかもしれない。そう感じたので「ほぼ信頼していない」のです。

「信頼」「ブレずに」というけれど、さて心理テストにおける正しさとは一体どういうことなのか。私の推しテストを紹介する前に少しだけ述べておくが、あくまで学生時代の講義プリントを引っ張り出して書いているので、ここはあっさりと読み飛ばしてほしい。ボロが出るかもしれないから。

単刀直入に言うと、世に出回る心理テストの中には占いに毛が生えたようなものもあるのでご注意を!ということだ。残念ながら、科学的に正しいか否かをいくつもの研究でしっかりと検証されていない、例えばMBTIだとかはそちらに分類されてしまう。

心理テストの正しさとは「その質問(心理尺度)は本当に測りたいモノを測ることができているか?」にイエスと答えられるもののみに当てはまる。例えば「りんごが好き」かどうかを「1週間にりんごを何個買いますか?」という物差しで測るとする。「りんごが好きですか?嫌いですか?」では大好きな人もまあまあ好きな人も、どちらも「はい」を選んでしまう。ただ単に「好き」では曖昧で抽象的(これを『構成概念』と言う……らしい。講義プリントをカンニング中)、「りんごを買う個数」という具体的で測定可能(こちらは『観測変数』である。まだカンニング中)なものに化けさせるでその人の好き度合いを測ろうというのだ。

でも、である。果たして、好き=買うなのか。仮に同じくらいりんごを愛する2人だとしても、一方はスーパーに困らない都会暮らし、もう一方は田んぼの真ん中に住んでいてご近所のおばさんからりんごをもらうことが多い2人では、「1週間にりんごを何個買いますか?」が正常に機能する質問とは言えない……こんなことはりんごの好き度合いだけでなく、人間の心理や意識、行動傾向を測る心理テストにも同じように言えること。MBTIばかり引き合いに出すのも悪い気はするが、例えばMBTIでの独創性を測る質問が本当に独創性を測ることができているのか、まだ十分に検討されていないのである。

ここまで長々書いてきたのは心理学研究における妥当性(観測したいものを確実に観測できているか)のお話だが、心理テストの正しさを語る上でもうひとつ書かせない信頼性(同じ環境・条件でテストを受け直したとしても、結果がいつも一貫しているか)という要件もある。要するに、正しい心理テストを作成するにはかなりの労力がいるのだと言いたい。それを踏まえ、ネットに出回る心理テストを遊び感覚でやってみた。遊びだって何だって、noteの題材には十分なのだ。


推しの無料心理テスト3選

1.PECO-P 体験版

《概要》
法務少年支援センターで実際に使われている性格検査の体験版。全20問「はい」「いいえ」「どちらでもない」の三択から回答。とても簡単。3分あればできる。
《診断結果》

画像の文字が小さくて申し訳ないです

はい出ました〜直情型傾向。自分に素直。良く言えば天真爛漫。悪く言えば喜怒哀楽はっきりしすぎて勘違いされるタイプ。行動力もまあまああるみたい。すべて想定内ですね。

自分で自分のことを掴み切る時なんて、一生来ない気がする
各項目の説明はこちら


2.ビッグファイブ性格診断
《概要》
サイトの運営者がはっきりしないのでやや信頼に欠けるが、もし本物であるならば心理学界では正しい(信頼性も妥当性も高い)とされている性格テスト。外向性・協調性・勤勉性・情動性・創造性の5つの主因子から、人間の性格を測る。全120問のがっぷり四つ。10〜15分はかかる印象。

《診断結果》

良かった…私的パブリックイメージそのもの。

やっぱり感情の起伏が激しい!その割に平均的な創造力って残念なクリエイターやん。そして追い打ちをかけるように「少し自己中心的な人」「ストレス耐性が低い」とはなんだか物悲しい……大丈夫か私。でも人並みの社交力、真面目で人に協力的、責任感があり、人の意見を素直に聞き入れるってなんとまぁ真っ直ぐな『雨ニモマケズ』的精神でしょう。感情の浮き沈みがある割には、それに影響されず的確に物事の判断をするみたいだし、これは良い結果だと受け止めたい(笑)。人に対してやや不信感を抱くってところもひっくるめて、昔から色々な人に言われていることが多かった(疑い深さは良く言えば慎重ってこと)。トータル当たってるんじゃないですかね。


3.ディズニー診断〜あなたを2人のディズニープリンセスで表現すると?

《概要》
言わずと知れた夢の国の母体が運営するデジタルマガジンに所在。全10問、これが一番楽しかった。夢の中にいたので所要時間は未知数。

《結果》

ヒャッホーウ*・゜゚・*:.。..。.:*・'(*゚▽゚*)'・*:.。. .。.:*・゜゚・*!!!!これは嬉しい嬉しい。だって私は本好きのスナメリ(海洋生物)だもの。はい!ごもっとも!!もっと色々な世界を知りたいです。想像力はオギャアと生まれたその日から毎日テッカテカに磨きまくってます。特別な感性……ありがとうございます(涙)。


おわりに

占いを「当たってる!」と思い込んでしまうメカニズムをご存知だろうか。これも学生時代の講義で聞いた話なのだが、人は他者に関しては「あの人こういう人だよね」とステレオタイプに当てはめがちだが、自分のことに関しては「AでもありBでもありCでもあり……」と色々な側面から捉えている。だから占いでBを言い当てられただけで当たったと思ってしまう、認知的に歪みのある存在なのだ。その人の一番大事な要素Aを言い当てられなかったとしても、当たった部分だけに注意が向いてしまうらしい。

今回心理テストをやってみての、「大体当たってるな」という感想はやはり占いに近い感じがした。“これだけが私の全てではないな”という。確かにどれだけ色々な心理テストをやったとしても、それはその人のとある側面に光を当てているものの、ひとつひとつの積み重ねであるだけだ。やればやるほど自分のことがわかるものではない。

でも、と思う。そうだとしても、年1ぐらいは楽しんで良いのではないか。信じる対象としてではなく、遊び道具のひとつとして心理テストという選択肢を持っておくのは、別に悪いことではないと思う。どうせ当たらないからやらない、時間の無駄という意見ももちろんアリ。ただ、毎日の生活は時間との闘いではあるけれども「私ってこんなんなんだ〜へぇ〜楽しかった!」くらいに結果を受け流せる余裕があれば、コスパ&タイパ最優先の人とは違った道が拓けていくのではないか。そう考えている。


《写真提供:きよまる》


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