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自分のことばを持ちたいという素朴な願い|日記|2022/4/5

四月五日(火)

朝飯:ウインナー二本、目玉焼き
昼飯:カップラーメン
晩飯:豚キムチ、いちご、ケーキ

午前中は国際学会に投稿する論文の手直し。参考文献を整理し、英語の文法が間違っていないか軽くチェックした。この論文は卒業研究の内容をそのまま英語に直したもので、異常検知と説明可能なAI(XAI)の連携に関する研究。異常検知の分野で選んだ先行研究があまりよろしくなく、卒論として提出できる形にするまで非常に難航した思い出。本音としては、早いところこの研究から足を洗って、次の研究がしたい。

午後一時半、准教授と個人ミーティング。Skypeでビデオ通話。新しいMacBook proのおかげで、自分のお肌が剥きたてのゆで卵みたいに綺麗に映った。出来上がった論文を英文校正にかけるため、slackで先生に提出する。そして軽く世間話。コロナに感染したというお子さんの容体は大丈夫だそう。ただ先生も軽く喉が痛くなってきたらしく、おそらく感染した模様。自分もコロナになった時は母親に移してしまったなと思い返す。

ミーティング後、現代詩文庫「黒田三郎詩集」に収められている詩論「詩人とことば」を読む。その中で次の一文が僕の心に響いた。

自分のことばを持ちたいという素朴な願い、それはやはり詩のそだつ土壌であると僕は考える。

最近noteに日記を書いたり、詩や短歌をよむことに心惹かれている理由、その自分でもよくわかっていない思いを、この一文が代わりに言語化してくれたような気がする。

「自分のことばを持ちたい。」

僕がなぜ文学作品を読むのか、なぜ文章を書くのか、それはこの一言に尽きる。だからこそ、世に蔓延る類型的な、紋切り型の表現ではなく、自分のことばを持った作家や詩人に憧れを抱くし、その作品を読みたいと強く思う。そして、それらに身を浸す中、その影響を体全体に巡し、日々がむしゃらに文章を書き殴っていくこと(今は日記形式が主体)で、ぼく自身のことばを見つけ出したいと思っている。

言葉には力場を生み出す力がある。黒田三郎の言葉によって、曖昧だった考えが言語化され、文学や詩に対する思いは一層強くなりそうだ。

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