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2021年の情報発信

私、須永祐慈が、NPOストップいじめ!ナビや問題校則のプロジェクト、いじめや不登校経験発信などを通じて受けた、主にメディアの取材についてまとめました。2021年の発進のテーマは、<いじめに関すること><こども庁に関する議論><問題校則について><そのほか>です。
テーマ別にしつつ、掲載された記事についてちょこっと解説も加えました。

<いじめに関すること>

ネットメディア
「子どもがいじめられている」と感じたら…親のベストな対処法と“ストップいじめ!”対策|hapimama 12.28

映画パーソナリティの伊藤さとりさんによるインタビュー。私のパートではいじめに対して保護者ができることについての視点でお話ししましたが、川崎のたまりばの西野さんなど、連続で掲載されるとのこと。

中日新聞北陸版
【石川】いじめ相談の中1死亡 野々市市 第三者委設置へ 3.17

いじめの自死がおこった直後に、取材を受けました。当時の教育委員会の記者会見の様子を聞くと、最初からよくない対応をしている印象を持ちましたが、深掘りすると、教育委員会が、意図的に隠蔽するという構造よりも、そもそも適切な対応のための準備・情報を持っていないが故の状態にあるのでは?とも感じています。ここら辺の議論は、今後のいじめ(自死)対応の肝となってきそうです。

NHK国際放送番組
Creating a World without Bullying|GLOBAL AGENDA NHK WORLD JAPAN 10.25

NHKの国際放送が制作し、全世界に放送される大型討論番組で、「世界のいじめ対策」を特集し、5人のパネリストと一緒に私も登壇させていただきました。主に、各国のいじめの現状、いじめ防止対策の情報交換などでした。
下記のリンクから、現在もアーカイブがご覧に(英語)。
この番組、結構反響が大きかったらしく、確かNHKBSでも2・3回放送されたようです。日本からは、私とサヘル・ローズさんが登壇。私も刺激を得られる番組でした。

RKBラジオ(福岡) 「よなおし堂」の深掘りコーナー
いじめについて解説 |7.20

オリンピック開会式の関係者による過去のいじめをめぐる問題が発覚したことで、いじめに関する報道の関心の高まりもあったのか、急遽、上記のラジオ生放送で電話で少し解説を行いました。自分の体験からいえること半分、活動を通していえること半分ぐらいでしょうか。短い時間だったから、伝わってたかな・・・。


<子ども庁に関する議論>

政治の世界では、新しく「こども家庭庁」に関する議論が活発化しています。私も、「こども庁」に関する議論が本格的に始まった2021年の春頃に、あるつながりもあって、自民党若手議員が進める勉強会に呼んでいただき、「いじめ問題」について提言を行ってきました。
またその後も続くこども家庭庁に関する議論についても新聞などでコメントしました。

テレビ朝日ニュース|こども庁創設で「いじめ・自殺」対策強化を 4.22

なんか、紹介された団体名が微妙に違うのだけど、まあいいか。自民党の若手勉強会には、山田太郎議員と自見英子議員が積極的に推進しており、今後の「こども家庭庁」の設置にあたっても、今後、キーパーソンになってくると考えています。

教育新聞|こども家庭庁に波紋 有識者に聞く、「子ども真ん中」の行方 12.16

こども家庭庁、という名前に変わったことで、さまざまな違和感の声が出てきますが、実は中身を見ると、直前まで、施策の外にあると思われていた「いじめ対策」が急遽、入っていることがわかり、それらの見解について記事で答えました(会員専用記事・・・)。
いじめ対策が文科とこども家庭庁で担当するとなると、「縦割り・横割り・年齢割」を打破しようという議論当初の目的と逆光し、まさしく「縦割り」になる懸念があるのですが、一方、味方を変えていくと、これまで文部科学省が動けていなかった(動こうとしてこなかった)、いじめ対策、特にいじめ防止法に書かれている調査研究の推進や自治体の対応に関するテクニカルなサポート、人員や予算措置、是正勧告などの外からの指摘など、「外部の風と補完」がこども家庭庁で担えるのであれば、意味を持つ可能性も残されていると感じています。
2022年は、この動きをしっかり追っていきたいと思っています。


<問題校則について>

朝日新聞
校則・黒染め指導、違法性は否定 原告側は控訴を検討| 2.16

問題校則(ブラック校則)の話題が全国的に広がった最初のきっかけは、この高校生による裁判のニュースからでした。私たちがプロジェクトを立ち上げて、6万人の署名を集め、大規模な全国の校則体験調査を行い、3回にわたる記者会見を開いたきっかけも、この裁判にあります。

その判決が2月に出ましたが、一部「勝訴」とはなっているものの、実質的には敗訴であった、というのが特徴的な判決です。私も、疑問点を朝日新聞大阪本社版にコメントしました。

 

NHKニュース|髪の染色や脱色禁止の校則は 学校の裁量範囲内 大阪地裁 2.16

一番最後にコメントしました(上記朝日記事と似たような内容。)
問題校則の議論は、その熱が冷めずにさまざまな変化の風が起こりつつありますが、実は、2・3歩踏み出しただけぐらいの位置にあると思っているので、今後の活動も大事だなと思っているところ。

黒染め強要、下着の色指定――見直し迫られる「理不尽な校則」最新動向|Yahoo!ニュース個人 6.20

お仲間のストップいじめ!ナビ理事、真下弁護士が、Yahoo!ニュース個人のオーサーになったので、第一弾のレポートして私に取材を。校則の最新情報を交えたコメントをしました。

中国語圏向けネットメディア
日本小學禁止學生穿內衣上體育課備受批評,你有遇過哪些「特別」校規?|國際前線 Initium Media 3.20

自分のニュース発信をエゴサーチしていたら、知らないうちに(取材受けたことがあるかもしれないけれど忘れた・・・)3月ごろ香港・シンガポール系の中国圏向け発信サイトで、校則問題について、私のコメントも紹介されてた。自動翻訳によると、日本の校則問題の議論が問題化・活発になっている、というレポート記事のようです。

「校則、何が問題?」|『はらっぱ』子ども情報研究センター冊子に寄稿 2021.6

校則については、前年と同様、新聞・テレビ各社から、定期的に「問題校則調査」の内容や事例について紹介したいという問い合わせをいただいていて、多分10件ぐらい情報提供、誌面や放送で紹介されたと思いますが、もはやそれらは控えていない……。2022年も続きそうなので、それはそれで引き続き発信していくつもりです。

Black hair, white underwear: A battle resumes over Japan’s school rules | ワシントンポスト紙

https://www.washingtonpost.com/world/asia_pacific/japan-hair-school-rules/2021/03/13/7a15b59e-7b5e-11eb-8c5e-32e47b42b51b_story.html

問題校則については、世界にも発信されました。私も、校則の問題に取り組んだ一人として、記事の最後にコメントをさせてもらっています。
ワシントンポスト紙の日本支局の記者は、日本の校則の現場にかなり驚いていただけでなく、深い洞察からの質問が多く、新鮮な気持ちでインタビューを受けました。で、あなたたちの目的・ゴールはどこにあるの?など、むしろそういう質問自体が、うれしい経験です。(と思って、インタビューしてくれた記者を探してみたら、すでにワシントンポストは退職し、ジャーナリストとして活動しているようです・・・が、ピューリッツァー賞を受賞したジャーナリストらしい。)
記事のコメントが1500以上に及んでいて、反響の凄さもわかります(大方のコメントが、日本の教育や校則ルールのあり方がおかしいと言った論調のようです)。


<そのほか>

日本教育社会学会 第73回大会 9.12

メディア取材ではないのですが、こういうのも参加しました。不登校について、ガッツリまとめて話しました。

プログラム  課題研究Ⅰ 学校で起きる教育課題に教育社会学はどう貢献できるか?(2) ー不登校・学校への行き渋り現象を「生きづらさ」との関連で考えるー
(PDFファイルの313ページに要旨掲載)
https://jses-web.jp/wp-content/uploads/2021/09/abstracts2021.pdf


佛教大学オープンラーニングセンター(O.L.C.)公開講座
オンデマンド講座「不登校児童・生徒への支援と ICT を活用したアプローチ」

あと、大学の授業には、単発ゲストでこれまでもそれなりに話してきましたが、大学の「履修プログラム講座」(連続講座)としての講師を、初めて担当しました。不登校について、ガッっっつりパワポ資料を作った〜。(後世に吟味や改善は必要だが、1冊の本にできる分量・・・)

講座名:不登校児童・生徒の特性
担当者:原 清治・須永 祐慈
https://www.bukkyo-u.ac.jp/olc/important/uploads/cd0edc56c659fa74f1c1efae743370a6.pdf


おまけ

内田良さんがインタビューを受けている、時事通信の記事。
SNSで紹介されている時、なぜか、ブラック校則をなくそう!プロジェクトで行った記者会見の写真が、どどーんと出てくるんだよな。。。僕、この記事には出てこないんだけど、笑。


北海道新聞 いじめの対処法についての1面ビジュアル記事掲載 7月ごろ

リンク記事がないのですが、北海道新聞に、1ページ全面を使って、カラーで、いじめ対策をどうしたらいいかについてのインタビュー、イラスト化した記事が掲載されました。
北海道では旭川市でおこったいじめと思われる自死(凍死)の問題が話題になっており、それを受けて、改めていじめでできることについてまとめようとしてくださった記者による要請を受けての協力です。
事件報道は、ついつい、個別事例を追うことばかりに目線がいきがちですが、では、何が問題か、防止する・なくす・脱出するための方策を示していくのも、メディアの重要な役割だと思います。その点について、今回、協力させていただいたことは良い機会だと感じています。

そのほか、校則事例などの細かな取材もいくつも受けました。テレビのパネル紹介、新聞の一部データの引用などなど。すでに数えきれないので省略。

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