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カードとステッカーの昔話

  5月14日マジック:ザ・ギャザリングの禁止改定が行われ、ステッカーをカードに貼って使用する類のカードは多人数戦を想定したEDH以外の公式フォーマットすべてにおいて禁止となった。ウィザーズはカードとシールの融合に失敗したのだ。

  しかしかつて人類は度重なる「カードとシールの融合」に挑戦してきた。そんな歴史を振り返ってみようと思ったスナガガです。

剥がしたら新の姿を表すタイプ

  シールとカード融合したカードゲームと言われて一番最初に思い出したのは、バンダイのカードダスでよくあった「剥がすと真の姿を表すカード」だ。カードそのものがシールの台紙になっており、シールには少し低めの能力値が記載され、剥がすとより強力なカードが現れるという手法だ。

  子供のころ、一番最初期のワンピースカードダスで、そんなカードを手に入れたことがあったが、手にれたことへの喜びと、何が出てくるのかというワクワク感は凄まじかった。しかし、子供ながらに剥がすのもったいない。一度剥がしたら、もう二度とキレイには貼り直せないと感じたものだ。

  このタイプの1番の問題点は、シール面がゲームに必要な場合、何度か剥がしたり貼り直したりを繰り返していると、粘着力がなくなりもとに戻せなくなると言うことだ。いつかは使えなくなるカードと考えると少し寂しい。

シールの良さを最大限に活かしたメダロットウエハース

  スナガガがカードとシールを融合させたカードゲームで、一番感心させられたゲームが『メダロットウエハースチョコ』だ。

 ウエハースのおまけに、シールを貼ったり剥がしたりできるようツルツルしたカードが1枚と、貼るためのシールが付いてきた。カードにはメダロットの骨組みであるティンペットが描かれ、シールになっている右腕、左腕、脚部、頭部のパーツを貼っていき自分オリジナルのメダロットが作れるというものだ。

 メダロットの世界観では、右腕が破壊されると骨組のティンペットが剥き出しになるのですが、対戦ではそれが忠実に再現されており、攻撃を受けて破壊されたパーツはカードから剥がしていくという、カードそのものにダメージ表現を与えて行くという斬新なものだった。

   しかし貼ったり剥がしたりを繰り返していくと粘着力が弱まっていき、消耗品とかしてしまう。子供ながらに重大なときにしか遊べない虎の子のカードゲームとして大切に保管していた。そんな消耗品のカードが、まだ実家にシールが貼られた状態で残っていたのが、皮肉かもしれない。

シールのデメリットを克服したビックリマンカードゲーム

  ビックリマン2000の時代に「ビックリマンチャージングカードゲーム」というカードゲームが販売された。このカードの最大の特徴は、カードのイラストが描かれている部分がシール用のスリーブとなっており、そこにシールをいれることによって、カードを大幅に強化できるというシステムだった。

  このチャージングカードシステムは、従来の貼ったら終わりというシールの弱点を克服するともに、プレイヤーたちに「もうここまでくると、シールじゃなくてよくね?」という疑問を抱かせた
  

  しかしこのカードゲームには大きな問題があった。基本的にシールがメインの商品展開であるビックリマンにおいて、後追いをする形でTCGが作られていたため、TCGが発売する頃には対応するビックリマンシールが販売終了していたりと非常に集めるのが大変だったのだ。シールとカードの融合には製造物流としての課題もあったりしたのだ。

さぁウィザーズよ次のはどうする?

  ウィザーズ・オブ・コーストはカードとシールの融合に本格的に挑戦した。どのカードゲームよりもよりゲーム性を高めるために、「シール貼る」という行為をしっかりと効果処理の中に落とし込み、TCGとシールをルールの中で融合させた。しかしそれはその煩わしさやシールの耐久性のなさのため、プレイヤーたちに受け入れられなかったが、その挑戦は今までのどのカードゲームより成功していたと感じている。

  さぁウィザーズよ、シールの活用の仕方はまだまだあるぞ。次のUnシリーズはどうするんだい?

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