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あなたは 雑巾で拭いたわたしの顔を優しくなでるかしら 泥水で洗ったわたしの髪をいい匂いとい…
ねむる あなたがとなりでねむる 布団を通じて手のひらを感じて あたたかい 静かな寝息 穏やか…
ねむけがぼくにしのびよる まぶたの裏から慎重に 目玉の裏までこそこそと よく訓練された忍者…
朝目覚めて廊下を歩く 足が冷たい ぼくは生きている 寝不足か酒のせいか 頭が痛い ぼくは生き…
ららら 君がきれいな歌をうたう りりり 外では鈴虫もさえずる るるる ぼくもいい気分でリズ…
脳みそを しぼってしぼって考えて 綴った言葉は薄っぺら 何度も淹れたお茶みたい お湯だかお茶…
あなたの気持ちはあなたのもの 泣きなさい笑いなさい喜びなさい怒りなさい どんな気持ちになったとしても ぼくはそれをただうけとめて手放して ぼくの気持ちはぼくのもの 泣けなくて笑えなくて喜べなくて怒れなくて どんな気持ちをだせばいいの あなたはそっと見ていてほしい感じてほしい ほっておいてほしい ぼくがぶつぶつといいおわる そのときまで
珈琲をごくりごくりと飲み込むと どるんどるんとエンジンがまわりだす 重い頭も気だるい身体も…
電車に駆け込む 急行列車にのる 黄信号でダッシュする いずれは死ぬのに生き急いでいる いろ…
気もそぞろ 君にそろそろ伝えたい 気持ちいい もちのような君の頬 気をつけて 記憶が君をく…
あなたの期待にこたえるために 僕は生きてはおりません 能力可能性見出されても 知ったことで…
つばめが颯爽ととんでいく ひらりふわりと弧を描き かしましい巣の方へ戻ってく ぼくらはきっ…
やりがいは僕にはいらない みんな成長してみんな達成してみんな喜ぶ そんな世界は息苦しくてや…
ぼくらには実は過去も未来もなくて いましかないんだ 1日前のぼくは1日前にいたはずだと思いこんでるだけ 1日後のぼくは1日後もいるだろうと信じてるだけ 電車の窓から眺めた外を流れる看板はずっとそのままではないし その電車が本当に時間通りにたどりつくかも誰も約束してくれない とおいよとおいと君はいう 何年たってもたどり着けないとふとなげく でも君にもいましかないんだ 確実な過去も約束された未来もなくて いま自分がどうするかしかないんだ そしていまを見つめていましかないと思っ