キムタク熱演:レジェンド&バタフライ
濃姫 (別名帰蝶の方)は、この映画の様に、信長を恨んだり、憎んだりはしなかった。確かに当初、美濃の姫君は、父の蝮(まむし)コト、知将、斎藤道三の娘として、エリート教育を受けていたが、戦国時代の政策代わりに嫁入り道具付きの人質として過去、三度の結婚の経験があった。嫁に入った際には、刃物を二つ持ってきていたが、実際には使わなかったと言う。
ただ、信長公が若い頃のうつけの様な格好を止めたのは、確かに濃姫が嫁ぎ入れてその後、平手正秀が当時の信長の「うつけコスプレ」の責任を負って自ら命を絶った後だと言われている。三日三晩山野を馬に乗って駆け回り、帰ったら普通になっていた、と信長記にあった。その蔭に、濃姫の信長への愛情があった事はほぼ決まったようなものだろう。
高校生の頃、信長公について、特に彼と濃姫との関係について、論文を書いた。当時の歴史の教諭は私を可愛がり、当時の日本で一番の志學館に入れる積りだったらしく、私を其処の教授に紹介する、と言っていたが、父が
「歴史なんぞ勉強しても金にならんわ」
と言って、結局英語の方の勉強に時間を懸けさせられた。
信長公と濃姫の仲について初めて知ったのは、国盗り物語をテレビで観てから。父が歴史の語り部であることから、論文の資料の監修も務めて、歴史の教諭により良い論文を見せた。だが、結局父は私を歴史のリサーチャにはさせなかった。
濃姫は、政略結婚の対象として、すべき事、夫を愛し、いつくしみ、励まし続けた。信長は、妙齢15で出合った初恋の相手を愛し抜いた。帰蝶の方も、信長を愛した。あの二人は共に愛を誓って、死に別れた。
国盗り物語で、司馬遼太郎が描いた斎藤道三は、そんな夢を信長に語らせている。信長に外国を廻れ、そして、盗るのだ、と言った。日ノ本だけでなく、外国を盗るのだ、と。濃姫も同様の夢を見たろう。
純愛だったろう。是非に及ばず、と信長が言った時、どんなに濃姫の近くに入れず、悔いが残ったろう。この映画は、最終画面が二人の夢の画面だけれど、コレは本当に愛し合う二人の愛の姿だろう。
物凄く面白かった💜キムタク、サイコー💓濃姫役の綾瀬はるかも好演。
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