エリック・ラーソン著「悪魔と展覧会」を読んで思うこと
毎年、銀座のヴァニラ画廊で開かれている「シリアルキラー展」。
ジョン・ウェイ・ケーシー等、欧米のシリアルキラー(連続殺人犯)達が描いた絵が紹介されている、一風変わった絵画展です。
そこで知ったH.H.ホームズ。
19世紀末、シカゴ博覧会の準備が急ピッチで進むシカゴ。
博覧会に来る客を目当てに建設された、ホームズ所有の「ワールズ・フェア・ホテル」にて、一般には200人もの被害者がいるとされているそう。
そんなシリアルキラーのH.H.ホームズと、急ピッチで準備が進むシカゴ博覧会の内情を描いたこの本は、当時の空気を生々しく伝える、中々貴重で、面白い本だなと思います。
どちらかと言うと、シカゴ博覧会の方の話が多く、H.H.ホームズの話に関しては、既に知られている話しかなくて、少し肩透かしな感じでしたが、殺人が起きたホテルは謎の火事が起き、その後、取り壊されしまったので、各部屋にどのような仕掛けがされていたのか等の検証がされなかったのは、仕方ないのかなと。
H.H.ホームズの面から読むと、ちょっと物足りないかもしれないですが、シカゴ博覧会の面から読むと、かなり充実した内容かと思います。
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