マリコ、うまくいくよ 益田ミリ 読書感想
岡崎・長沢・矢部 それぞれ世代の違うマリコ
同じ職場で働く三人は働くってなんだろうと毎日考えている
漫画形式で20代、30代、40代の考え方の違いを描いていて面白かった
20代のマリコは会議で発言出来ないことを悶々とし、
30代のマリコは毎日辞めたいと考え、
40代は開き直りつつも、自分の価値が下がっていると感じている
性格あまりよくないのは30代のマリコ
おいババアとか心の中で40代をちょっと見下している部分がある
でも自分もあと10年したら、下の世代からそうみられるんだという客観性がある
20代のマリコは仕事ができるようになりたい気持ちが空回り
後輩が入って来たら仕事のできない先輩と見られるのではと気にする
40代は20代にたいして、そんなことないよと気休めの言葉はかけない
そして押し付けられた急ぎの仕事に対してもなんとかできる私を演じてしまう
そうでないと勤続年数が長いだけのかわいそうな女と思われるからと
それぞれの世代のモヤモヤの描き方がリアル
さらに部長に昇進した桑田さんという女性に対し、男性社員がおばさん部長と呼んでいることを三人は知ってしまう
本文にも書かれているけど男が部長になっても、おじさん部長って呼ばれないのに変なの
若い間は言われないことも、自分が年を取ったらこんな風に笑われるのか
客観的に見れるだけ、全員悪い人ではないだろう
でもそれで仲良くなれるかというのはまた別の話
当たり障りのない会話をして、さっと別れていくのがリアル
会社って友達を作りにいくところじゃないから、この距離感になるのは仕方ないなという
下手に距離を縮めて、後にトラブルに発展する可能性もあるから、おつかれさまって離れるのが正解というラストよかった
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