映画 スワロウ 異物飲み込むのが怖い
スワロウは一見裕福な暮らしで満たされているはずの主婦・ハンターが異物を飲み込むのが止められない依存症になっていく作品
新居は広くて大きな家 裕福な暮らし しかし夫はハンターの話を聞いておらず、義理の両親はハンターをただの美しくて自分達の言うことを聞く嫁扱い
ハンターの周囲の人達には悪意は全くない
見下しているつもりはないんでしょうね
でも髪型はロングの方が好まれるとか、こうしなさいよという押し付けが見え隠れしている しかもハンターがそれをするのが当然という態度
ハンターは仕事もしておらず、居場所を夫に作ってもらったと自分でも口にしている
けどこれおかしくないか?という違和感から異物を飲み込むようになっていく
異物が金属とか画鋲とか見るからに痛々しいものもあるので鑑賞する人は注意
押し付けられた欲求を黙って呑みこむしかない 恵まれている生活をしているがだからといって気持ちを押し殺すのはおかしいと真向から訴えている
この作品には異物を飲み込まないようにとお目付け役の看護師が途中に出て来るのだけど、彼は戦時中の国から脱出し、戦火では悩む時間すらなかったと言う
ハンターの生活に何が不満か、きっとそんな風に映ったでしょう
戦火の中では生きるか死ぬかで精一杯
平和だからそんな些細な悩み受け流せよって言いたげな顏しているよね?
でも心を殺し続けるっていうのも拷問ですよ
ハンターの異物飲み込みを異常だと決め付け、自分達が正しいとしていた夫と義理両親
抗って行動したハンターに対して、ようやっとお上品な夫も本性剥き出しの言葉を投げかけてくる
どこまでもわかり合えない
自分の心を取り戻すには声を上げなければいけない
この作品がサスペンスにカテゴリーされているのに首を捻る
自身を取り戻す女性のストーリーですよ