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氷の致死量 櫛木理宇 読書感想

教師の戸川更紗が殺されたのは14年前
赴任して来た鹿原十和子は戸川更紗に似ていると驚かれる
十和子は更紗の論文を読み、自分と同じアセクシュアルではないかと感じていた
更紗を殺した犯人は捕まっていない 
学園の中にいるのではないかと疑う中、別の場所で連続殺人犯が動き出していた

とにかく情報量が多い作品

アセクシュアルを隠して結婚した十和子は夫が浮気をして出て行った
更紗もアセクシュアルだが同じ境遇の夫がいた
一方で連続殺人犯の視点があり、更紗に似ている十和子と見付けて狙っている

この連続殺人の描写はかなりグロイので注意が必要
これは実写化は無理ですね……

しかしそのグロにも理由があり、全く同情はしないけれど、なるほどなと納得はする
さらに犯人が語る過去編の話にも伏線が張られていて、そことそこが繋がるのかと驚きがある

アセクシュアルだけど、何故結婚をしたのか
十和子の語りから、母の影響というのが判明する
そういった悩みを抱える人達の会で、やはり親からの影響を受けてという人がある
親からの圧で自分がこうなったのではないか
実はこうではないかもしれないと悩み続ける人達に、毒親の影響は罪深いと考えさせられる

最後の最後まで読むと救いがあっていい

ただあの浮気旦那 なんでそんな高圧的なんだ
十和子がばっさりと言ってくれてスカッとした 

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