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いまだ成らず 羽生善治の譜 鈴木忠平 読書感想

五十一歳になった羽生棋士はB級へと降格した
将棋を辞めてしまうかもしれないと記者の山村は考えていた
かつてすべてのタイトルを取った羽生棋士
さらに令和となり藤井聡太という天才が現れた
これまでの道のりと、そしてさらに続く道を描いたノンフィクション小説

将棋のことに詳しくなくても羽生さんと藤井くんのことは誰もが知っているでしょう

羽生さんという時代を代表する棋士を取り巻く環境、そして挑む棋士達から見た羽生棋士との対局

なんとも過酷な世界をわかりやすく伝えてくれる読ませる文章

様々な棋士も登場し、彼らと関わっている人達への言葉も切実で心を打つ

奨励会に入るなら一年でも早い方がいい
豊島棋士が子どもの頃に通った道場の方からのアドバイス
年齢の足きり、知らずにいると挑戦したくても出来なくなってしまう
親が熱心でなくても、関わった人達から奨励会への道を薦めてくれる
それすら知らない環境にいたらどんなにすごい才能でも埋もれたままかもしれない

さらに才能を持っていても努力と変えようとする勇気がなければ勝利を手に入れられない

自分の感想ではこれ以上この本の面白さを伝えるのは不可能

素晴らしいドラマが詰まっている

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