母親からの小包はなぜこんなにダサいのか 原田ひ香 読書感想
母親から送られた小包
どんなものを想像します?
今、旬のものと送られてくる それだけじゃなくこちらでも買える調味料や缶詰。いや、いいよ!と思いながらもそこには愛情があると知っている。
そんな小包にまつわる短編集
タイトルと一番合っているのが第一話の上京物語だと思う
岩手第一主義の母親や地元にいないと地元の恩恵に受けられない輪の中も嫌で大学で上京する
友達を作ろうと声を掛けるもうまくいかず、もしかしてこのまま一人かもと心細くなる中、母からの小包が届く
懐かしい地元のお菓子に交じりこちらでも買える下着やおかき。
大好物のお菓子を詰めて送る母の愛情に涙が流れるが、それでも東京に残りたい気持ちは消えない。
それだけ地元が嫌いになっちゃったなら仕方ないね
母からの愛が消えないという信頼があるからこそ、遠く離れたいと思うものなんでしょう
他の話では母親からの小包(中身は農家から買っている野菜)と偽っている人や、毎年誰からかわからないこんぶが実家に届く人
さらに「お母さんからの小包」を商品として発送する側の人
離婚した母が再婚して納得出来ないまま数年後、亡くなった後に毛嫌いしていた再婚相手から直前に送ろうとした小包を受け取った人
なにかしらの気持ちを込められている小包
うっとうしいと思いながらも嬉しいという気持ちは伝えないとね。