谷川俊太郎/紡がれるひとと時ーワンネスの感覚を持つ人たちー
谷川俊太郎さんの詩に受ける気持ち
小学生のころから大好きな谷川俊太郎さんの詩は、朝のリレーでした。
この詩を小学生のときはじめて教科書で読んだとき、私の心があたたかく刺激的にとらえられるのを感じました。
そうか
自分が送ったいちにちが、時間が、
どんなに孤独で辛かったとしても
無駄にはならない
確実に紡がれて、地球を作るんだ
しらない誰かの一日とリンクするんだ
この感覚は、私に
潜在的に植え付けられた孤独感を、
もたなくてもいいものなのかもしれない
と思わせてくれました
地球規模で人類が繋がり、それがつむがれてゆく…そんなことを
谷川俊太郎さんの圧倒的な言葉で知るとき、
底知れぬ美しさと充足感で満たされました
こちらの詩は、「朝」
これは大学生になって知り、
鷲掴みにされた詩です
朝のリレーと同じ、
人類がつむがれていくこと
自然と調和しコネクトしていること
を教えてくれるように感じます
終わりにかけてのクレッシェンド
毎度よむたびに鳥肌が立つ感覚があります
ワンネスの感覚
優れたアーティストや人に共通する点、
それは皆「ワンネス」の感覚をもっていることです
ワンネスというのは、簡単に言うと
わたしたちは皆ひとつである、ということ
もともとは同じところから来た、というサイクルのことです
別の言い方では心境一如や、
(これは仏教用語です。
心境一如の目的は仏教に付随していますが、
それに関わらず、仏陀もこの「全ては一つである」という感覚を得て、単純に教えを説き始めたのではないかと感じています。
キリストも、ムハンマドも。
そこに宗教的な側面はなかったのではないかと。)
Unity、Universeなどとも言われます
言葉は違えど、おなじものです
スタジオジブリ作品も、
谷川俊太郎さんの詩も、
吉本ばななさんの作品も、
松下幸之助さんも
マザーテレサさんも、
The Beatlesも、
本当に沢山の方々が作品や生き方にその概念や感覚を投影しているように思います
(有名な合唱曲のCOSMOSもそう感じました)
決して怪しい話ではないのですが、
わかりやすくまとめると、
宇宙観(以下)をもっているということ、
自然や人類に対する普遍的な愛があるということなのではないかと思っています
まとめ
人類が、自然が、生き物が、
この雄大な大地と時の中で
つむがれてきたこと、
そのあまりにも大きな規模に
見て見ぬふりをしてしまいがちだけれど
わたしたちは消して偶然ではなく
確実にバトンを繋いでいっていることを
いまこのときも、
そしてこれからも
伝え、感じ、活かしていきたいと感じています
おすすめの詩集
《すてきなひとりぼっち》《はるかな国からやってきた》
こちらは私が持っている詩集です。軽くて小さいけれど、表紙は重厚感があり、持っているだけで心地よい気分になります
《絵本 生きる》
こちらは個人的に大好きな「生きる」の詩をベースにした絵本です。
力強い画風で描くなんでもない風景と、谷川俊太郎さんの詩が相まって、読み終わったあとは舞台をみたあとのようなインパクトがあります。