見出し画像

つるんと剥けたゆでたまごと、おでんの思い出

つるんと剥けたゆで玉子は気持ち良い。

昨年末に姉が家事をやりに来てくれた時、わたしが作り置きしたおでんの玉子は酷いものだった。全然綺麗に剥けなかったのだ。旅立ち前でバタバタしながらやったせいか、気持ちここにあらずが玉子に伝わってしまったか。
仕方がないから、ガタガタで見栄えが悪く白身の分量が極端に少ない玉子が入ったおでんを姉に引き継いだ。

その後、姉がプレゼントしてくれたのは、卵に穴を開ける秘密兵器だった。おかげで今日の玉子はつるんとしている。

姉よ。これはなかなかの優れものよのぅ。

流石の北海道もそろそろ春に向かって行くので、冬の定番メニューは作り納めだろうか。

鍋に仕込んだらあとは夜までストーブに。北国の冬の煮物はストーブの上で仕上がってゆく。

おでんといえば、いつも思い出すのは、東京で仕事をしていた頃の残業飯。セブンイレブンのおでんは、数ある残業飯候補の中でも登場頻度が高かったような気がする。
なぜだか『事務所近くの公園の桜の木』『夜』『セブンのおでん』の三つはセットで思い浮かぶ。そしてなんだか切ない気持ちも一緒にやってくる。
だから、わたしの引き出しにあるおでんの思い出は、あんまり良きものではないのかもしれない。おでんを食べ終わった後の残りの仕事が嫌だったのかなぁ。

今夜は、家族と囲むおでんの食卓をとびきり良い空間にしよう。
そしてわたしのおでんの思い出を、愛しいものに上書き保存させようと思う。


読んでくださり、ありがとうございます。 サポートのお気持ちとても嬉しいです。ありがたく受け取らせていただきます。感謝💕