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発達障害児と暮らす私がドラマ「ライオンの隠れ家」を観て思うこと
TBS金曜ドラマ「ライオンの隠れ家」がこないだ最終回を迎えましたね。
あんまりドラマを観る習慣はないのですが、「発達障害児の演技がすごい」という評判をどこかで目にして、このドラマを見始めました。
確かに、発達障害を持つ青年である美路人を演じた坂東龍汰さんの演技は非常にリアルでした。
こだわりの強さの表現、パニック時の動作なんて見事に再現できていると思います。
ストーリーについての詳細の説明は避けますが、両親が亡くなってから美路人をサポートしながら生活している洸人、その家庭に突然同居することになった男の子の愁人の3人が力を合わせて苦難を乗り越える・成長していくお話です。(かなりアバウトな説明です)
※ここから先ネタバレ注意※最終回を見ていない方は読まないでください
ここで最終回後に議題になっているポイントが、発達障害児である美路人が自分が兄の足枷になっていると考え、自立のためにグループホーム(正しくはアートグループホーム)への入所を決めるという点です。
「発達障害児に相手の感情を理解する能力があるのか」
「そんなことできるなら発達障害じゃなくないか」
Xで、そんな意見を目にしました。ちょっと悲しい。
発達障害児を育てている私の意見としては、発達障害児にも人の感情をよみとる・人のために動く能力があります。
発達障害児の特性は十人十色なので、必ずとは言えませんけど・・
うちの子の場合は人の感情をよむことは得意ではないけれど、少しずつ学べているんじゃないかな。
そして、感情をよみとることが大して苦手じゃない子もいます。
それでも特性が強ければ、社会に溶け込むことは簡単ではありません。
だから私は、美路人の決断はドラマだからできる綺麗事とは思わないですね。(費用面や手続き面はもちろん割愛されるけど)
それよりも気になったのは、兄である洸人の「弟のためって言いながら、ずっと自分が生きやすいように(美路人の)自由を奪ってきたような気がして・・・」という発言です。
これは発達障害児育児をしている自分も、肝に銘じなければいけないことだと思いました。
息子の一番の理解者であると思い込み、「私のサポートが必要である」と決めつけて、彼の人生の決定権を握るようなことをしてはいけません。
特に彼が自立に向けて歩み出した今、私は少しずつ彼から手を離す必要があります。
うちの場合は兄弟ではなく親子なので、ドラマのようにお互いに良くも悪くも依存し合う関係とは違い、このまま行くとただの親の過干渉になりますよね。
幸いにも、ここまでの道のりで比較的発達障害児に恵まれた環境は用意できていると言えます。
このタイミングで、このドラマと出会えたことは私にとって幸いだったかも・・と思うんです。
たまたまだけど、このドラマを見れて良かったな。
このドラマのラストのように、物理的に距離が離れても・・絆は残りお互いを信頼して思いやれる関係を築いた上で、息子を送り出したいですね。
以上、途中から脱線したかもしれないけれど、「ライオンの隠れ家」を見た発達障害児の親の感想でした。
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