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夏が終わる

今年の夏は、東京に来て7年目にして初めて夏らしいことをした気がする。

手持ち花火、近所の縁日、盆踊り大会。
友達とかき氷を食べに行って、水鉄砲や水風船で遊んだ。神社で七夕の願い事を書いた。
銭湯をリノベーションした下北沢の古着屋さんで、お気に入りのワンピースを見つけた。
そのワンピースを着て、スナックのママをやった。
16年ぶりに幼馴染と再会して、数日使って喋り倒した。その幼馴染と一緒に4時間半の「東京裁判」を新文芸座へ観に行った。
元恋人がゲスト講師をした大学の講義に潜りこんだ。
大学生の頃好きだった先輩が歌っていた峯田さんのDJを距離1mで楽しんだ。
友人たちとリビングで何度も、朝まで語り明かした。その次の日には、夕方までごろごろした。

私にとって2022年の前半戦は、「つまらない私の人生」と向き合った大切な日々だった。

2020年から外へ出ることが極端に少なくなって、気づかないうちに季節が過ぎたあの日々は、ものすごく味気なかった。私は、死なないために生きているわけではないのだから。

きっとこれからも、いろんなことに迷いながら、失敗をして学び、周りの人に支えられて生きていく。そんなことを思った自分を、去ってゆく8月に重ねている。

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