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学校の水泳授業を民間施設に委託しようという試みについて現役インストラクターが語ってみます。

最近、学校の水泳授業を民間のスイミングスクールに委託するという試みが話題に上がっていますね。
わたしも全国いろいろな地域で実施しているニュースをみるのですが、本当に素晴らしい試みだと思います。
良いと思う点として、

  • 天候に左右されずに室温、水温、水質がちきんと整備されたプールで習うことができる

  • レベル別にグループ分けされているので、プロの指導を子どものレベルに合わせて習うことができる

  • 学校の先生たちはプールの準備・維持管理などの業務から解放され、プール内の見守りや採点に専念できる

  • 空き時間がある民間施設はその時間を有効活用できる

  • 施設によっては保護者が観覧することもできる

が挙げられ、条件さえ揃えば子どもたち(保護者含)・教師・民間施設みんながウィンウィンでとても良い試みだと思います。

その一方で課題もある

しかし一方で、条件が揃わず実現が難しいケースもあります。

  • 学校とプール間の移動手段や移動時間 (移動時間も授業時間内に含まれるため)の課題

  • 学校側のタイムスケジュールなどの調整が難しい

  • そもそも施設が近くになかったり、施設側に空き時間がなくて授業に枠を割けない、人手不足で人員を割けないなどの理由で委託を断られる

など、学校側と施設側両方がそれぞれの条件を満たさないと実施できないので、意外とハードルが高いようです。

わたしの勤務するスイミングスクールは、営業時間内は基本的にすべての時間に誰かしらが泳いでいるので、授業に充てる枠がない状態ですね。
わたし個人としては、もし委託を受けるってなったら、めちゃくちゃ
「ウェルカム!」なのですが、なかなか実現が難しいのが現状です。

現役インストラクターの妄想

うちで委託を受けるなら

では、「もしうちのスクールで委託を受けるってなったら、どんな感じになるのかなー」妄想をしてみます。

そもそも民間委託って、「こういう風にやってくれ」って決まっているものなのでしょうか?
ある程度はスクール側のカリキュラムに沿えるのでしょうか?

まぁそれは置いといて、本当にわたしの中だけの妄想で考えてみます。

わたしの勤務するスイミングスクールは20段階くらいの進級制度を設けていて、水慣れ→クロール→背泳ぎ→平泳ぎ→バタフライの順番で級が上がっていきます。
それを8クラスくらいに分けて授業を行っているのですが、さすがに水泳授業をそのまま8クラスに分けることはできないので、クラスを分けるとしたら、

  1. 水が怖い子が一人で浮いたり呼吸動作ができるようになる水慣れクラス

  2. 水慣れできた子がクロールキック~クロールの呼吸を練習するクラス

  3. クロールと背泳ぎ完泳および泳力つけるクラス

  4. 平泳ぎ、バタフライ完泳およびさらに泳力つけるクラス

  5. 最初から四泳法泳げる子が、さらどんどん泳ぐクラス

上記は、小学校の水泳授業の要綱はガン無視して勝手に考えただけなのですが(笑)、小学校の水泳要綱としては、1~3年生が水慣れからクロールくらい。4~6年生でクロール25m・平泳ぎ25mらしいので、もしかしたら背泳ぎ・バタフライはやらないかも知れませんね。

こんな感じかなぁ。
学年にもよりますがおそらく、1と2が人数多くて、4、5は人数少ないと予想しているので、4、5は合同になっても良いかも知れませんね。
一クラス10人を超えるようなら、安全面の観点からチーフコーチにプラスしてサブコーチを投入して、複数コーチで教えることになるかなと思います。

上でも挙げましたが、民間委託してプロの指導を受けるメリットとして、自分のレベルに合ったグループで練習ができるという点がわたしは大きいと思っています。
そもそも呼吸動作ができていない子が、いくらクロールで手を回してもクロールを25m泳ぐことはできません。
自分にとって難しすぎることを練習して、「水泳楽しい!」とはなりませんよね(わたしにとっての算数のようなもの)。
それで「水泳嫌い」ってなってしまうのは本当に悲しいことですよね(わたしにとっての算s…)。

逆にすでにスイミングスクールに通っていてある程度泳げる子には、さらにステップアップしてほしいのです。
なので、要綱にそった指導・練習は必要だとは思いますが、レベルで分けて、その子に合った練習をしてあげることの方が大切だと思っています。

最後に

今日は学校の水泳授業を民間のプールに委託する試みについて語ってみました。
民間委託を通して、スイミングスクールに通っていない子にも、「水泳って楽しい!」「泳げるって楽しい!」と思ってもらえたらと思いますね。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。


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