感受性と知性を殺さない (2024.12.9〜12.15)
※暗い描写が続きます。苦手な方はご注意を。
12.9(月)
午前は就労移行支援。
午後に市役所へ書類の提出へ。
その後カフェで休んでいるうちに、強い希死念慮がわいてくる。月曜はメンタルがおかしくなるんだろうか。とりあえず持ち歩いていた頓服の全部を飲む。電車に乗るのも怖くて、暫くじっとしていた。夕方に意を決して帰る。電車に飛び込む自分が浮かんで怖く、ホームに上がらずに電車を待つ。実際にホームに上がるとホームドアがあって、ホームドアの存在をこんなに有り難く思ったのは初めて。のろのろと帰る。追加の頓服と睡眠薬を飲んで横になる。
『茶色の朝』(著:フランク・パブロフ) を読む。
茶色?なぜ茶色なんだ?という疑問を飲み込みながら読み進め、そのストーリーに乗っかっていく。それ自体が空気に混ざりながら忍び込む全体主義の体験のようだった。「違和感を見逃さないこと」「思考停止をしないこと」は、感受性と知性が必要とされることだ。人間の感受性と知性を殺さないような社会であってほしいものだが、そうではないから、全体主義も生まれるしこういう本もあるのだろう。
なんとなく、全編音読してみた。すると、意識がすべて読むことに集中できて、気が紛れる。全編音読したらさすがに口が疲れた。またやってみよう、と思う。その後眠る。
12.10(火)
頭痛と怠さで動けず、就労移行支援は休む。今日も希死念慮が酷く、何もできずにベッドの上で脱力していた。
パートナーが心配して早退してきてくれた。なのに私はろくに口もきかなかった。「死にたい」と話してパートナーを泣かせてしまう。
明日はフォトウェディングなのに、行けるのかも分からずに早めに睡眠薬を飲む。行けなかったらキャンセル料は全額だ。私は行けるかもう分からなかった。何もできる気がしなかった。「明日行くの?」とパートナーに聞くと「俺はひとりでも行くよ」と言っていた。それで少し心が温かくなる。
12.11(水)
5:30に起きた。とりあえず、動ける。顔も髪も何もしなくて良いので楽だ。軽く朝食を撮って、6:00に出発。フォトウェディングスタジオへ。
7:00到着してさっそく和装のヘアメイク・着付けへ。普段たいしたメイクはしないし、メイクに興味もないので、スタイリストさんが私の顔に何種類もの何かを塗りたくっていくのが新鮮でならなかった。完成した私の顔は、別人にもなりすぎず、だけど華やかで自分ではないかのように仕上がっていて、プロの技を見た。パートナーも生まれて初めてのヘアメイクを受ける。元々眉が薄い人なので眉を描かれていた。そうしたら急に格好良くなってしまって(私目線)、俳優みたいだった(私目線)。
打ち掛けのあまりの重さに呻く。この時点で私は疲れ始め、はやく終わらないかなという気持ちが芽生える。まだこれからなのに。
お寺へタクシーへ移動し、撮影開始。快晴で風もなく、お寺は空いていて撮影はさくさく進む。ありがてぇ。途中姉一家と合流。一緒に写真に写ってもらう。姉の義母が胡蝶蘭農家で働いていて、型落ちの胡蝶蘭を持ち込みしてくれた。とても華やかになる。ありがてぇ。
和装の撮影が終わり、スタジオに戻ってすぐに洋装への着替え。ヘアメイクをされながらおにぎりを食べる。忙しい芸能人ってこういう感じなのかな。ドレスは打ち掛けに比べると格段に楽。だけど、寒い。あと、打ち掛けにしてもドレスにしても、裾のボリュームがすごすぎて一人で移動もできない仕様。女子の衣装はたいへんだ。男子は身軽そうなのに。
次は海岸へ移動して撮影。
カメラマンさんの指示通りに笑顔を作り続けること、ポーズを取り続けることの大変さをこれでもかと思い知る。モデルさんって凄い。一生の思い出になったが、一生に一度でじゅうぶんだという気持ち。
無事に終わって、心底ホッとする。もっとしんどかったらどうしようと思っていたけど、1日あっという間だった。
これらの写真はスタイリストさんや姉が撮ってくれたもので、カメラマンさんが撮ってくれた本データは1ヶ月ほど後に送られてくるという。楽しみ。
フォトスタジオの方に勧められた駅近の中華を食べて帰る。
疲れて風呂にも入りたくない気持ちだがさすがに入る。風呂に入りながら、今日もうっすら希死念慮が浮かんでいるのを感じる。今日はとても良い日だった。それと希死念慮が共存しているのだから不思議だ。生きることの全部が怖い、と思う。
風呂から上がり、クリニックの予約ページを確認すると明日の枠が空いていたので臨時受診することにする。
12.12(木)
朝からもう気分が悪い。昼頃に起きてご飯、家事。この時点で頓服を飲んだ。頭痛がするが、薬を飲みすぎていると思い我慢する。
クリニックへ。今月に入って気分が落ち込んでいること、今週に入ってからは毎日希死念慮がつらいことを報告する。薬が一部増量になってしまった。そうなるよね。また、自分はASDなのではないか?という疑問を持っているという話をして、次回受診時に検査を受けることになる。
帰りの電車でまた頓服を飲む。
帰宅した頃には頭痛が酷くなっていて、結局薬を飲んだ。
夕食はパートナーが食べたいと言ったので宅配ピザ。食欲がなかったのに、ピザを前にしたら夢中でピザを食べてしまった。美味しかった。食べたら元気が出る。頭痛も治った。ピザすごい。
12.13(金)
今日も朝から頭痛がする。今日のは偏頭痛だとわかったので偏頭痛薬を飲む。副作用で体が怠くなるのだが、やばかったら帰ろう、と決めて就労移行支援に行く。
今日のプログラムのテーマで、障害を友人など身近な人に打ち明けることについての話が出た。私は相手を選んで打ち明けているのと、新しく出会った人に言うのは平気。だけど古くからの友人には言っていない。鬱になったことはそれとなく伝えている。だけど障害年金を貰っていることや手帳を取得していることは、どういう反応が返ってくるか怖くて言えない。父にも黙っている。父の反応によっては自分が傷つくからだ。
頭痛がぶり返すことはなく、午後はカフェでひと息ついてから帰る。頓服を予防投与して、今日は気持ちは落ち着いている。
12.14(土)
カフェ併設のパン屋さんでモーニングを食べる。
その後パートナーは友人との忘年会へ、私は姉宅へ行く。姉の義両親に胡蝶蘭のお礼を伝えられてよかった。
私がお土産に買ってきたスコーンを切り分けて食べる。並べるととてもかわいい。
気分が悪くなりそうだったので、頓服を飲んで少し眠る。夕方から腹痛がする。
12.15(日)
朝からお腹が痛い。ずっと寝ていた。その間パートナーが料理と洗い物と風呂の排水溝掃除をしてくれていた。神か…?
夕方にやっと起き上がれたので買い物に行く。本当は今日は行きつけのカフェに行って12月限定コーヒーを飲みたかった。悲しい。
夕食は、茨城で買ってきた舟納豆。優しい味わいなのに、旨味が深い。時々ご褒美に食べたい。茨城に行かなくても、南町田のグランベリーパークに売っているとパートナーが言っていた。
私のメンタルはずっとおかしいし、それを近くでケアせざるを得ないパートナーの負担も心配だ。共倒れをしないようにと相談して、カップルカウンセリングを受けてみることにする。予約を取る。