読書記録#4 生きるぼくら 原田マハ著
この本を読んだきっかけ
原田マハさんがもともと好きであり、さらに「生きる力と元気が育つ本」という帯を書店で見たため。
購入したのは産前1週間前。帝王切開を控えて、マタニティハイ(?)とマタニティブルーで気持ちのアップダウンに忙しく、生きる力と元気がめっちゃ欲しいわと思い衝動買い。
しかし産後は育児のバタバタで購入したことを忘れ…部屋の片付けをして本を発掘!
どんな本なのか
主人公の人生くんは学生時代のいじめをきっかけにその後のあらゆることがうまく行かず引きこもってゲームとネットの毎日。
人生はシングルマザーで女手ひとつでここまで育ててくれた母と小さなアパートの一室にふたり暮らしで、引きこもりがゆえに母にお金も生活も頼りきり。
そんな母が書き置きをしてアパートを出ていってしまった。
生活のすべてを母に依存していた人生くんが祖母からの年賀状をきっかけに蓼科にゆくと、祖母は認知症を患いつつも周りの人に愛され支えられながら、農業に励み自給自足の生活をんでいたことがわかった。蓼科での生活を経て主人公が成長するお話。
感じたこと
米作りの思い出
わたしの米作りといえば小学校五年生。
小学校の校庭のビオトープで小さく米栽培をするのは五年生の役割。さらにセカンドスクール(長野の村に一週間のホームステイみたいやつ)で本場の米作りをプチ体験するのだ。
そのときは米って作るの大変だなあと子供ながらに思った気がするけれど、工程がどんなだったかはあまり覚えていない。。
ひと粒の米を作るのに沢山の時間が割かれているんだからお米は残しちゃだめだぞということを改めて思い出せましたし、大人になってから趣味や学び直しの一環?として農業をやっている方の気持ちが少しわかった気がする。子供がもう少し大きくなったら米は無理だけど野菜づくりはしてみたいものです。
認知症
わたしの祖母の認知症が進み、父が祖母との付き合い方に悩んでいました。お買い物好きだった祖母はテレビでジャパネットたかたを見るとついつい物を買ってしまい、気づけば掃除機3個なんてことも(笑)クレジットカードをとめて銀行口座のカードも父管理にしお小遣い制にしたり。祖母は元教師でかなり気が強くて口が達者でしっかりした人でしたが、認知症の進行に抗うことは難しく、どんなにしっかりしていた人でもやっぱりすべてを一人で抱えることは不可能なのだなあと感じました。
認知症はどれだけ進んでもその人に自我がないわけではないし、その日その日によって調子も違う。昔はこうじゃなかったのになあと認知症を患う本人もそれを支える家族も感じつつも、お互いを尊重しながらどういうふうにうまぬ過ごすのがいいのか…自分の身になるとまたすごく悩むんだろうなあと思います。しかし今回の本で悩んで下向いてないでどうするか考えてばりばりやっていくのよ!っていうメッセージをマハさんが伝えてくださっている気がします。
マハさんらしい絵にまつわる描写はないんだけれど、きれいに伏線を回収しつつ最後はいろんなポイントで泣ける素敵な作品でした。
育児のスキマ時間、何かとスマホを見がちですが(今だってスマホだけど(笑))…やっぱり本はいろんなことが考えられるから良い!そして感想文を書くことで頭の整理ができて良いのでこの習慣も続けられるように頑張りまーす!