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先生の涙が、私の原点。

脚本家・壽倉雅(すくら・みやび)でございます。

#忘れられない先生 というハッシュタグを見つけましたので、今日は、私にとっての『忘れられない先生』についての投稿をしようと思います。


小学4年生の国語の授業

2005年、つまり今からちょうど20年前の出来事です。
当時、私は小学4年生でした。
担任のM先生は、専門教科が国語でした。また普段は、私たちクラスの児童を子どものように接してくれる優しいお母さんのような方でした。ただ、怒る時は本当に怖くて、まさしく良妻賢母のような先生でした。

ある日の国語の授業の単元で、『夏のわすれもの(作:福田岩緒)』というものをやりました。

ぼくの大好きなおじいちゃんが死んだ。少しも平気じゃなかったけど、涙は出なかった。一週間が過ぎ、川へ遊びに行くぼくにおばあちゃんがおじいちゃんの麦わら帽子をくれた…。

「MARC」データベースより

上記の引用があらすじなわけですが、ご覧の通り、おじいちゃんが亡くなったという要素があり、そのおじいちゃんが生前使っていた麦わら帽子が、物語のキーアイテムになっています。

シリアスな内容は言わずもがなですが、授業で行う時、一回目は内容を理解してもらうために、M先生自らが本編を音読していました。

すると途中になって、M先生が突然涙を浮かべ始めました。
当時10歳の私からすれば、何で先生は泣いているんだろう、と不思議な気持ちでした。

ですがこの瞬間こそ、私にとっては運命的な出来事だったのです。

文字の凄さを知った瞬間

M先生が涙を流していた瞬間は気づきませんでしたが、少し経ってから、私は気づきました。

「文章だけで人を泣かせたり笑わせたりするなんて、文字のチカラって凄いんだ」

小説執筆など『創作活動』を始めたのは、まさにこの頃からでした。
登場人物を作り上げ、ストーリーを考え、一つの物語を紡いでいく。こんな活動を、中学、高校でも続けました。
そして、専門学校ではシナリオライターを専攻。キャッチコピー、記事、小説、シナリオ、様々なものを学校課題で執筆してきました。

在学中には、フリーペーパーの連載小説を担当したり、元々テレビドラマが好きで、高校時代から公言していた「脚本家になる」という一つの目標も、専門学校在学中デビューという形で果たすことができました。

早いもので、あのM先生の授業から20年が経ちました。今も私は、文章を生業にしています。
M先生の涙が、私の原点。これはこれから先も、様々なところで公言していくことになるでしょう。

小学校の教頭まで務められたM先生は、数年前に退職をされ、今は非常勤職員として地元の小学校に勤めていらっしゃいます。
M先生には、いつまでもお元気で、あの時のように、子どもたちに文章の魅力を伝えていただきたいものです。

M先生、私はこれからも頑張ります。

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