イジメが無い学校、虐待の無い施設なんて無い。
ちょっと過激なタイトルですが、あくまで私の持論です。
こういう話をする時に一番最初にしないといけない事は、定義を決める事です。
イジメとは何か?
虐待とは何か?
ここが曖昧だと、迷走します。
私は、イジメにしろ虐待にしろ
「被害者がそう感じたら」
だと思っています。
つまり
「加害者側がどういうつもりだったのか?」
とか
「周りから見たらどう思うか?」
とか、そんな事は関係ありません。
大事なのは
「被害者がどう思ったのか?」
この一点だけです。と言う事は、どれだけ周りから見て些細な事でも、「被害者」が存在すればイジメにも虐待にもなります。
なので、イジメや虐待は「無くそう」と思うものではありません。
「減らそう」
「起きたらどう対処しよう?」
と思うものです。
そして、学校側・施設側は共に「イジメ・虐待は常にあるもの。私達が認識出来てないだけ」として捉えないといけません。
そう捉えていないから、問題を隠そうとします。
「イジメは無かった」という会見の度に、日本の教育は腐ってるなと思います。
「見つけられなかった事、対処出来なかった事を恥じるばかりです」と言う学校が出てきて欲しい。
実は昨年、弊社が運営する施設で、管理者が利用者を虐待しました。
扱いは「虐待」ですが、殴ってますので「暴行」です。
加害者は何をやってんねん。
被害を受けた利用者さんは大丈夫だろうか?
他の利用者さんは不安がって無いだろうか?
本当に色んな気持ちになりましたが、不謹慎な言い方かもしれませんが、同時にすごく安心した部分もありました。
事件の発覚が、「内部告発」だったからです。
学校や施設は、ブラックボックスです。
隠そうと思えば隠せます。
被害者に身内が誰も居なければ?
他のスタッフも一緒になって虐待してたら?
「転倒して怪我をした」で処理されていたら?
だからこそ、まともなスタッフがいた事に、とても安心しました。
弊社のその施設は、閉鎖されてません。
加害者である管理者が変わっただけです。
利用者さんもそのままです。
そこで経営側は
「あー良かった。これで一安心」
「トカゲの尻尾切りも出来たし」
なんて思ってたらダメです。
犯行に至った経緯は何か?
我々が直すべき所はあるか?
待遇?評価?面談?指導内容?
雇う時の面接で何か問題がわからなかったか?
他にも問題のあるスタッフはいないか?
など、色んな部分を考え、改善していかなければいけません。
常に「何かある」と思っていないといけません。
じゃ無いと、対応が遅れます。
今回の件だって、対応が遅かったから「暴行」までいってしまったのかもしれないんです。
(ちなみに普段はとても温厚なスタッフでした。)
そして、内部告発をしてくれるスタッフを、たくさん作っていかないといけないのです。
イジメ・虐待は常にある事です。
だからと言って
「そういうもんだから、仕方無いよね」
「無くせないんだもん、仕方無いよね」
と、なってはいけません。
どう対処するべきか?が一番大事なんです。
当たり前ですが、イジメ・虐待のハッキリとした原因があるなら、それの排除が一番大事です。
「ぱっと見はキレイ」
まともな教育者・経営者にとって、これがとても怖いんです。