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読書感想文 痴人の愛 谷崎潤一郎

 美人局にヒヤヒヤしかしない。何を読まされたんだか。

 谷崎潤一郎の勝手なイメージは、愛とか恋とかに狂ってるということ。読んだらイメージ通りだった。「痴人」という単語が全てを物語っているように思う。そして、愛とは純愛だけを言うのではないということ。本人、特に夫の方は純愛だと信じて抜け出せないのだろうけど、本人以外からしたら若くて派手で性も含めて何事にも奔放な妻に愛などという感情はないのではないかと思う。何年も前に、日本人の夫に横領させて11億円を貢がせたペルー人妻と何ら変わりないじゃないか。ヒヤヒヤヒヤヒヤ。
 他人事でなければ見ていられない物語だった。何を読まされたんだか、私の生きる世界とは別世界だと願わずにはいられなかった。

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