今日からみんなではじめるUXライティング
ちゅうさんです。
すっかり年の瀬。今年も数日となりましたね。そんなわけで(?)年末に読んだ「ビジネスマンのための新教養 UXライティング」の内容ですぐに使えそうな内容をまとめてみました。
デザイナーにかかわらず、普段仕事や学業の中で言葉を扱う方にもおすすめ。デザインにドキュメント作成、コミュニケーションなどの参考になれば幸いです😉
とにかく短く簡潔に
1つのことは盛りだくさんの文章で説明するのではなく、1つの文で説明しましょう。
1年以上の前のデータを確認できて、金融機関やサービスとの連携が制限なく利用でき、ボタン1つで全ての連携先の最新情報を更新できるのがプレミアムサービスです。
例えば修飾語だらけの説明文だと、冗長で読みにくいため、どんなサービスなのかわかりにくくなってしまいます。これを短く簡潔にを意識すると…。
1年以上の前のデータを確認することが可能です。また金融機関やサービスとの連携が制限なく利用も可能。ボタン1つで、全ての連携先の最新情報を更新することもできるのがプレミアムサービスの特徴です。
一文一義。ひとつの文章にひとつの事柄だけを書きましょう。
ユーザー視点でことばを選ぶ
読み手、すなわちユーザーのことを想像してライティングしましょう。
普段私達は使っている言葉は、対象のユーザーには伝わらなかったり、すっと入ってこなかったりします。
例:「遅延」、「メール配信」、「○○を選択して」など伝わるようで伝わってないかも?
無意識に使っている言葉はビジネス文章特有の硬い表現や専門用語や、他の人には伝わらない業界用語かもしれません。
もちろん、対象ユーザーや伝えたい相手によって使う言葉は変わります。ですが専門性を持たない人にむけてライティングするのであれば、普段ユーザーが行う操作や日常感覚に、言葉を合わせることを意識するといいかもしれません。
何ができるようになるのか書く
「ユーザー視点でことばを選ぶ」でも書いたように、対象ユーザーの属性(年齢や性別)などに合わせて表現を変えたり、ユーザーにマッチした表現でライティングしましょう。
そのときに意識したいのが、ユーザーの視点にたち、ユーザーにとってどんなメリットがあるのか書くことです。
「プレミアムサービスに登録すると、1年以上前の家計情報や資産推移の情報を取得することができます。」
↓
「プレミアムサービスに登録すると、1年以上前の家計簿や資産推移の情報を振り返ることができ、過去と比較して家計が改善したかどうかわかるようになります。」
ただの用語の説明や機能を淡々と説明するのではなく、対象ユーザーによってのメリットを書くと良いでしょう。
丁寧さのさじ加減を知る
メールの文章などでよく敬語を使いますよね。またサービスでも敬語はよく使われていると思います。
ですが丁寧に丁寧に…と思って過度に敬語をいれすぎると、まどろっこしかったりして逆に読みづらいし伝たわらない文章になってしまいます。
では丁寧さをさじ加減を決めるにはどうしたらいいでしょう。
■ユーザーの「親しさ」「お付き合いの程度」:サービスを初めて使ってくれる人なのか、長く使ってくれている人なのかによってライティングの態度を変えることができます。
■「読み手の緊急度」「困っている程度」:すぐに解決してほしいことがらなのか、そうではないのか。今すぐ解決しなければならない場面では端的に、どうすればいいか伝えましょう。
■「感情の程度」:ユーザーにとって快か不快な事柄なのかを考えましょう。エラー等で不快な気持ちになっている場面で、楽しげな文章はNGです。
ユーザーとの関係性や、場面やその時の気持ちを考慮して、丁寧さのさじ加減を考えていきましょう。
ヒントを提供する
フォームなどでは、ユーザーがどんな情報を入力したらいいのかわからないことがあります。
例:電話番号【電話番号を入力】メールアドレス【メールアドレスを入力】
↓
電話番号【09012345678】メールアドレス【note@gmail.com】
そのために何を入力すればいいのかフォームのプレースホルダーにヒントを提供してあげましょう。
直感的にわかるヒントを提示することで、ユーザーが何を入力すればいいのかわかり、サービスのUXが向上します。
失敗を役立つ体験に変える
なにか操作に失敗したときに「あなたの操作は間違っています」と言われると、「じゃあどうすればいいの!?」ってイラッとすると思います。
ユーザーのミスを指摘するのではなく、対処法をアドバイスしましょう。
例:「不正な操作です」「正しい操作をしてください」
↓
「○○の情報が正しいか情報になっているかご確認ください」
「正しい操作は○○です。もう1度試してみてできない場合は、○○をご確認ください」
原因、状況、対処法を伝えることで、ユーザーを安心させて、適切な操作に導くことができます。
専門用語をやたらと使わない
サービスには専門用語や、そのサービス独自の用語が出てくることがよくあります。
ユーザーにとってわかりやすいように、用語を一般的に使われている表現に置き換えましょう。
例:サービス設計は「UX」にフォーカスすることが重要です
↓
サービス設計は「使う人の体験や気持ち」にフォーカスすることが重要です
ですが一般的な表現をやたらと使うとまどろっこしくて、読みづらい文章になることもあります。
その時のテクニックとして、サービス内で何度も出てくる専門用語は最初に定義しましょう。ユーザーに刷り込むことで、用語を理解してもらい文章をコンパクトにすることができます。
翻訳しやすい文章にする
海外のかたをコミュニケーションを取るときに、1回日本語で文章を書いてから英文に翻訳して、チャット等で伝えたりすることがあると思います。
その時にこちらの意図した伝わり方になっていないことはありませんか?
原文の論理関係があいまいだと、書き手の意図とは異なる翻訳になってしまうことがあります。
例:アンケートを実施しました「が」、多くのお客様に回答いただき…
→「が」が「but」に翻訳されてしまい否定の意味になってしまう。
↓
アンケートを実施しました。「その結果、」多くのお客様に回答いただき…
→「その結果」が「As a result」に翻訳されて、意図した文章に。
原文は一つの意味しか読み取れないような文章することで、翻訳したときにこちらの意図した形で伝わります。
まとめ
紹介したポイントはすべて、なんにでも適用すればいいわけではありません。どこで、いつ、どんなときに、誰に読んでもらうのか。それを意識して文章を作るといいでしょう。
またアンケート、比較、レビュー等の評価を繰り返して改善していくことも重要です。
ちなみに本の内容はUX始めたてのかたや、これから学ぶかた向けの読みやすい本でした。ぜひ皆さん読んでみてください!
良いお年を!
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?