
お子様の消しゴム、どうでしょう?
私のお仕事は、子ども達に未来を見せることです。
いやいや、決して怪しい占い師ではありませんよ!
ちょっと困っている子ども達と向き合って、いろんな事を教えたり一緒に見つけたりするお仕事です。
私の少し前の口癖は『あなただって浅田真央になれるんだよ。』でした。
ちょっと時代も変わりつつありますので、子どもにも分かる有名人を捜索中です。
今、私の脳味噌はぷよぷよ状態です。
今日・明日と私立の高校入試一期が県内で行われるため昨日まで超ハードスケジュールだったからです。
やっとnoteに記事を書こうという気になれたところまで回復して来ました。
これから高校生の数学の120分授業ですが、先程こんなLINEが届き、このnoteを書いています。
この子は、小学一年生から見ている男の子です。
肝っ玉母ちゃんに育てられたせいか、見た目は可愛いのですが芯の強い子です。が、ちょっと怖がりな処がたまにキズの高校一年生。
あっ!やって来ました。
続きは、帰宅して夕食を取ってからに致しましょう。
はい!夕食が終わりました。
あら、日が変わってしまいましたね。
さてさて。
『いま私にできること』のお題を見つけ私に出来ることを考えていたところ、先程の高校一年生男子の昨年の受験シーズンの事を少し思い出し、役に立つかどうか分かりませんが、一つ書いてみようと思いました。
私は毎年四月に中学三年生になった子ども達に消しゴムを一つプレゼントします。
無印の50円の白小消しゴムです。
プレゼントですがタダでは渡しません。
えっ?プレゼントなのに…
いやいや、ちょっと約束をねっ。
『渡す際の三つのお約束。』
1.失くさないこと。
2.ケースから出さないこと。
3.入試までに意識して五角形にすること。
何故この消しゴムを渡すかと言えば、それは良い消しゴムだからです。
消しカスが少なく、消しゴム自身も汚れ難い。
大き過ぎず小さ過ぎず、手の中に収まります。
手の中に収まると言うことは、消しゴムを使う上でとても大切なことなのです。
文字を消す際に持っている鉛筆やベンを置かずに握り締めたまま消しゴムが使えるからです。
大した事ではないように思われるこの行為は、手から鉛筆を離さないことに役立ちます。時々、一問解いては鉛筆を手から離す光景を目にしますが、これは集中力が落ちてしまいます。休憩などしない限りは手から鉛筆は離さない方が良いでしょう。
中学・高校生になるとシャーペンの上に付いている消しゴムを使う子どもがいますが、これも私はお勧め致しません。流れが違う作業をする為に妨げられるからです。
そうしている子どもには『自分の脳みそ削ってるよ!』と、言います。『印鑑ケースの朱肉を使わない。』あれと、似せて辞めさせます。
味気ない無印のものですから低学年のお子様には、少し楽しくないかも知れませんね。でも、楽しさはやった上で楽しいのであって使う物が楽しそうなのとは違う気がします。お友達と同じがいいとか流行りのキャラクター物がいいとお子様に言われたら学校の物と家で使う物を分けるのも良いかも知れません。
さて、プレゼント消しゴムを渡す際の約束事の一番目、『失くさないこと』。
これは、文房具を大切にする第一歩です。
消しゴムは、文房具の中でも一番安い物に当たります。そのために、失くすと直ぐに買い補ってしまいがちになります。でも、よく考えてみて下さい。使い差しの消しゴムって家に幾つか有りませんか?それは、使われないままに転がっているか捨てられてしまいます。
使い切るとは、どこかやり遂げると似ています。たった一個の消しゴムを失くさず使い切る事の大切さを知ることはテストの点を取る事よりも大切だと私は思い、受験を控える中学三年生にまず一番目にそれを伝えプレゼントするのです。
勿論、失くす子も必ずいます。人の話を軽く聞き流す子どもにありがちです。失くした子には、もう一つプレゼントします。ですが、次はない事を伝えます。目を見つめ優しい声で肩に手を置き真剣な顔で。
二番目の『ケースから出さないこと』。
これほ一番目の失くさないことにも繋がることなのですが、消しゴムに鉛筆やシャーペンでプチプチと刺した跡を見たことはありませんか?
これは、消しゴムがボロボロに欠けて行く原因となります。欠け始めた消しゴムは、文字を消すとボロボロと、また欠けて行きます。
では、何故鉛筆でプチプチと刺すのでしょうか?
そこに消しゴムが剥き出しであるからです。何も書いてない少し柔らかな消しゴムは子どもが見れば刺したくなるのです。または、落書きをしたくなるのです。
消しゴムを大切に使う為には、紙とビニールのケースから出してはいけません。出してもいい時は、消しゴムが短くなってケースを短く切る時だけです。
こうしてケースを切って行くと綺麗なまま消しゴムは使われて行きます。ビニールのケースは消耗しやすいので途中でセロハンテープなどでビニールケースの上から補強すれば紙のケースごとかなり小さくなっるまで使えます。小さなお子様には難しい時は親御さんがして上げて、自分で出来る年頃ならお子様ご自身でさせてみるといいでしょう。
これを二、三回繰り返すと子どもは消しゴムに愛着を持ち大切に使う事を覚えて行きます。
大切に物を使う事は自信に繋がります。
筆箱の中がグチャグチャだった子も次第にスマートな筆箱になって行くのです。よく机の上や部屋は、その人の頭の中だと言いますが、筆箱とて同じ事が言えます。ボロボロの消しゴム・壊れたシャーペン・分解され割れたボールペン。
お子様の筆箱の中は、どうでしょうか?
計算問題の正解を求めてさす前に筆箱の中をお子様と一緒になって整理する事を私はお勧め致します。
特に小学校低学年のうちに。
そして、硬い消しゴムケースに入った物は、小さなお子様には扱いずらいので避けた方が、いいように思います。
三番目の約束『入試までに意識して五角形にする』
これは、単なる験担ぎです。
五角=合格💮
一年間、大切に使って来た消しゴムは受験の時に強い味方になってくれるでしょうの意味を受験前の授業で話し送り出します。
これは、私の消しゴムですが子ども達の物はこれの半分くらいで、さまざまな五角形を作っています。
今年は、少な目の四人です。
私がお相手する子ども達の多くは、どこかで躓いたり自信がなく諦めかけていたり、障害を持っていたりとさまざまです。中には勉強がよく出来る子もいます。そんな子ども達に私は子ども達自身の未来を見せてあげたいと思っています。
何にでもなれる未来を。
今日は、消しゴムのお話しでしたが何かに少し気を配る事で子どもの未来は大きく変わります。
私は多くの子ども達から教えられました。
そんな事を伝える事が『いま私にできること』かと思い書いてみました。
お読みいただき
ありがとうございます。
素乾 品