夢はかっこいいZZ
昨日は横浜ケントスまでIkura & Funkee Styleのライブを見に行ってきた。このバンド、一般の知名度はそこまでないと思うけれど、元ムーンドッグスの井倉光一さんを中心とした古き良きアメリカンサウンドを聴かせてくれるグループだ。
イクラさんは若いころからクレイジーケンバンドの横山剣さんと交流が深く、ライブのMCでもそんな昔話をちょいちょい挟んでた。曲自体も剣さんから提供されてるものが多いので、個人的にはある意味裏クレイジーケンバンド的な存在だと思ってる。
2019年にアルバムを出した後しばらく新作をリリースしてないので、何か動きでもないかなと10日くらい前たまたまオフィシャルサイトを覗きに行ったら、今回のライブの告知を発見。しかも横浜ケントスと比較的近場でやることが分かったので奥さんを誘って行ってきた次第だ。
古き良きワルたちの音楽
この人のライブを行くのは今回が初めて。行く前からなんとなく想像は付いてたけれど、お客さんは50〜60代のヤンチャな男女が中心。「昔はワルだったんだろうな」って言うよりも「今も現役でヤンチャしてるなぁ」って人が多かった。
なんかクルエラみたいな格好したマダムとか自民の麻生さんみたいにスーツでハット被ってる老紳士とかいたし(笑)あたはやっぱり全体的にアメカジ率高め。たぶん若いころからずっと変わらず、こういう雰囲気と音楽が大好きなんだろうなって想像がつく。
いまアラフォーの僕たちくらいの世代だと、日本のブラックミュージックと言えば90年代後半に流行ったMISIAなんかの和製ディーバのイメージが強いけど、もう二回りくらい上の世代ではこのイクラさんのムーンドッグスだったり、鈴木雅之さんのシャネルズだったり、それからクールズだったり、いわゆる不良の人たちがやってたんだよね。
山下達郎さんなんかのシティポップの系譜とは異なる、この辺の不良たちの和製ブラックミュージックも日本の音楽史を考える上では意外と重要。
今回のライブでもカバーしてたけど、シャネルズとか今聴いても普通にかっこいいもんね。
ファンクはやっぱり生演奏がかっこいい
で、今回ライブを観てあらためて思ったけど、やっぱりファンクは生演奏で聴くとかっこいいね。
僕は昔から横揺れのパーカッションが好きでライブ行くとパーカッションを中心に観てることが多いんだけれど、それ以外のホーンもベースもキーボード(オルガン)も最高にかっこよかった。
オリジナル曲ももちろん良いんだけど、JBとかアースとかのカバーが演奏されるとやっぱり自然とカラダが揺れる。まぁケントスだし、こういうオールディーズを聴いて踊るのが正しい楽しみかたでしょう(笑)
そんな感じで2ステージ合計で2時間くらい、たっぷりと古き良きアメリカンミュージックを楽しませてもらった。
クレイジーケンバンドの曲にZZ(じじい)っていう曲があって、僕はこの曲が彼ら数ある名曲の中でもトップ5に入るくらい好きなんだけど、今回のイクラさんとかライブ会場に来てたお客さんたちなんかはまさにこの「かっこいいZZ」のイメージ。
周りに来てる人たちを見渡しながらいつか自分もこんなふうになれたらいいなと思った一夜だった。
ライブ自体がかなり久しぶりだったけど、やっぱりたまにはこんなのも悪くないね。またタイミングみて面白そうなのがあれば行ってみよう。