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DITCとURはストロングスタイル
今回はまた少しちょっとマニアックな音楽関係の話でだらだらと雑感を書くつもりなので、タイトルを読んでDITCもしくはURというどちらかの略語にピンと来ない人はそのまま離脱推奨。興味のある人だけ読むように。
さて、ヒップホップのDITCとデトロイトテクノのURは、どちらも日本でとても知名度と人気があるクルーだ。この二組はジャンルが違うから、僕みたいにどっちも好きって人はそれほど多くはないかもしれないけれど、共にそれぞれのジャンル内ではカリスマ的な扱いをされていて、おそらくアメリカ本国での知名度や人気よりも日本での知名度や人気の方が圧倒的に高い。
信者の人は怒るかもしれないけれど、どっちも一種のビッグ・イン・ジャパンといって差し支えないと思う。
インターネット以前の情報伝搬
一応念のため書いておくとDITCことDiggin' In The Cratesは90年代に活躍したニューヨークのヒップホップ集団、URことUnderground Resistanceは元々はマイク・バンクスとジェフ・ミルズが同じく90年代初頭に結成したユニットで、今はマイクを中心としたデトロイトのテクノ集団だ。
どちらも90年代初頭~中期くらいが活動の最盛期なんだけど、この時代ってまだインターネットがなかったから、今みたいに一般の人が海外の最新情報をダイレクトに知ることが出来なくて、雑誌や輸入盤屋なんかを経由して知るしかなかった。
そうなると当然プロモーターであるライターやらミュージシャンによるフィルターが一回かかるから、一般リスナーに伝えられる海外情報の粒度には差が生まれる。要はプロモーターらが「よりプッシュしたい」情報だけが厳選されて日本に伝わってくるわけで、今みたいにフラットな目線で情報にアクセスすることが出来なかったんだよね。
そうした中、それぞれのジャンルでクローズアップして伝えられてきたのがこの二組。DITCはMuroさん、URはライターの野田努さんの布教による影響がとても大きいと思われる。
日本男児はストロングスタイルがお好き
この二組のクルーの共通点は「アンダーグラウンドであること」「サウンドや立ち振る舞いが硬派であること」だと思う。
要は売れ線のエンターテイメント側じゃないんだよね。プロレスの言葉で猪木が提唱して、後に新日本プロレスで大人気になったストロングスタイルって言葉があるけど、彼らの雰囲気もこの感じに近い。
今書くと差別的な発言になっちゃうかもしれないけど、「女子供はお断り」「分かる人だけ分かればいい」な雰囲気って感じで、これが思春期の男の子には気持ちよくささるんだよね。
二組とも日本では当時からかなりプッシュされてたし、今ではほとんど神格化されてる感じだから、正直「マニアック過ぎて誰も知らない」ってわけじゃ全然ない(というか当時リアルタイムで追いかけてた人は全員知ってるレベル)んだけど、(後に変な方向で広まった言葉じゃない)リアル中二病男子にはこの程よいアングラさ加減がいいんだと思う。
実際僕も2000年以降の後追いではあるけど、どっちも昔から大好きで、とても影響を受けてるからね。変に売れ線じゃない分、現在の耳で聴いても全然古くなく通用するから、最近聴いてないって人はこれを機に聴きなおしてみると面白いかもしれない。
そんなわけで今日は僕が好きな90年代を代表するアングラクルー2つについて書いてみた。いま40歳以上で当時同じように追ってた人だったら、この感覚わかる人も多分いるんじゃないかな。
ホントはこういう話を他でももっと沢山したいんだけど、なかなか書いてくれたり付き合ってくれるる人がいないから、仕方なく自分で書いてる。この記事を読んで思うことある人は何かしら書いてくれると嬉しい。
いつもこの近辺の話題で情報をチェックしてるから、少なくとも僕は確実にその記事にアクセスすることになると思うからさ(笑)