Mariage ①:ラクレットチーズに合うのは白ワインか赤ワインか
2024年は12月13日が「世界ラクレットデー」でした。
その関連で、当たり前とは言え、この観点を失いたくない記事を
見つけましたので共有いたします。
ラクレットの楽しみ方はこちらに記載しております。
1 解決策を教えてくれた方
記事において状況を提供くださったのはパリにある星つきホテル
Hôtel Le Meuriceのソムリエ、Gabriel Veissairさんです。
2 解決策
解決策はとてもシンプルです。
「一番良いのは白と赤、両方のボトルをテーブルの上に置くこと」
何故なら、白ワインと赤ワインは、(当然ながら)違う特徴を持ち
それぞれの長所によって違うアプローチで食事に合うためです。
Gabriel さん曰く、まず白ワインでラクレットチーズを味わい、
その後は赤ワインで食事を続ける、と仰っています。
3 チーズを含む食事に対する白ワインと赤ワインの特徴
酸味が脂肪分の多いチーズの多い風味と完璧なバランスをとるため
チーズを引き立てる傾向があります。
赤ワインのタンニンが脂と塩をコーティングし吸収するため
特にシャルキュトリに向いています。
4 選ぶべきワインの種類
ワインを選ぶ際にもいくつかポイントがあります。
このルールだと、今様々な種類が出ている北海道ワインと北海道チーズを
合わせるのもとても楽しいように思います。
伝統的な観点からも、味の側面からも
チーズの産地(スイス、あるいはフランスのサヴォワ地方)と同じ
産地のワインを選ぶ。
白ワインなら、フレッシュで、フルボディ(重ため)、喉の渇きを癒す
ワインが基本。具体的に、スイスの白ワインならPetite Arvine。
または、ヴァレーのSaint-Josephエリアの白ワイン。フランスのサヴォワ地方の白ワインならchignin-bergeron。
あるいはがCôtes du Jura のものがおすすめ。
赤ワインなら、スイスのred humagneがぴったり
フランス、サヴォワならSyrahに似た味のMondeusは軽くてしなやかで
良い。ガメイから造られたボジョレー・ヌーヴォーもラクレットの食卓に
登場するべき、とのこと。
なお、このことを知ってからガメイの子孫でスイスのブドウ品種
ガマレ、ガラノワールをラクレットに合わせたところ大変楽しめました。
5 ワインを提供する温度
先日お伝えしたようにラクレット機はそれ自体が温まるため熱を発します。
従って、ワインをサーブする温度も重要なポイントとなります。
あくまでフランスの冬の夜の場合、との条件は付きますが
以下を意識してみてください。
白ワインは10度前後 / 赤ワインは12度前後
パリの冬と日本の冬を比較すると、パリの方が湿度が高いです。
湿度が高いと飲み物の温度も高く感じやすくなるため
日本だと、Gabrielさんおすすめの温度から1-2度温度を上げて提供しても
良いかもしれません。